「日本橋 はやし」
●住 所/中央区日本橋室町1-12-10
●電 話/03-3241-5367
●訪問日/2007年10月9(火)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2・ビール×2
●会 計/37,700円
日本橋の老舗“はやし”は三越から少し歩いた路地にあり、その店構えは純和風の風情ある趣きである。引戸を開け店内に入ると9人掛けの白木造りのカウンターがあり、別にテーブル席がひとつある。店内は小じんまりしているものの、手入れが行き届いており油臭さなどもなく清潔感がある。カウンターの中程に案内され腰を下ろすと、ご主人からご丁寧な挨拶をして頂き、この日の種である活車海老を見せられた。ビールで喉を潤しながら、目の前で活車海老の殻などを外す主人の仕事ぶりを眺めていると、車海老の頭の素揚げが供された。
以下この日の献立である。
●車海老の頭の素揚げ
カラッと揚がりつまみとしては旨い。
●車海老レア(塩)
「車海老は三本出ます。まず最初は素材の良さを味わって頂きたいのでレアで揚げます。」と主人の説明があり、一本目の車海老が供された。見た目には普通の天ぷらだが食してみると確かに中はレアの状態である。別段旨いと言うわけではなく、普通に火を通した方が旨味が出るように感じる。
●銀杏(塩)
あざやかな緑色をした翡翠銀杏の天ぷらである。素材の持ち味を生かした工夫からか、素揚げに近い状態にて供された。良い素材を使用していることは分かるが、京味で供されるそれには及ばない。
●車海老(塩)
「今度は中まで火を通して揚げています。」と主人の説明があり、二本目の車海老が供される。やはり、先ほどのレア状態のときよりこちらの方が旨い。
●キス(塩)
この日最も出色であったのがキスである。大きいく厚みがあり柔らかくてとても旨い。これぽど上質なキスの天ぷらには滅多にお目にかかれない。美味である。
●イカ(塩)
厚みがあり歯応え抜群のモンゴル烏賊は普通に旨い。
●あなご(塩/天汁)
大きく厚みがあり柔らかい。ネタは上質であることが覗える。普通に旨い。
●松茸1本(塩)
旬の味覚である松茸は傘の開きが小さい“ころと中開きの中間”のものが一本揚げで供された。「傘の方からかぶりついて下さい」との主人の説明通り食す。松茸の香りはやや弱いものの、しゃきしゃきの歯応えとジューシーさが旨い。
●車海老(塩)
三本目の車海老は「レアと火を通す方のどちらが宜しいですか?」との主人の問いかけに、迷わず「火を通して下さい」と答えた。やはり海老の天ぷらはレアよりもこちらの方が旨い。
●栗の素揚げ
渋皮の付いた栗をそのまま素揚げにして供される。微妙な味である・・・旨いとは思わない。
●ふりかけ御飯 香の物
〆の食事は白米に名物の特製ふりかけと漬物が別に添えられる。このとき「このふりかけの主な原料はなにからできているか?」と問いかけられたので、先ず臭いをかぎ、一口食してみた。胡麻の香りときな粉か大豆のような風味が強いようだと答えると、正解は豆腐だという。豆腐を崩しフライパンで焦げつかないように丁寧に時間をかけ炒っていき、この状態にまでするのだという。この問いかけに未だ正解した客はいないとのことであったが、私の解答は当らずとも遠からず・・・というところだろうか
全て完食してここまでに要した時間は一時間を少し過ぎた程度であった。由松の天ぷらがスタンダード化している私には全体のボリューム感が軽く感じられ、満腹という風ではかったが、別段不満を覚えることもなく、逆に種の質に関して言えば、大いにこだわりがあるようで、ご主人のメガネに適う上質なものだけを仕入れていることが覗える。揚げ方も高温でカラっと揚げる天ぷらというよりも、油の温度をやや抑えた低温揚げの天ぷらなので、全体の印象としてはしっとり優しい天ぷらという感である。ここで誤解のないよう申し添えるが、衣がカラッと揚がっていないということではなく、一般的な天ぷら屋に比べ加熱が“寸止め”のような感の揚がり具合であるということだ。表現が微妙だがこれはこれで悪くはない。
また、ご主人は非常に丁寧な接客を心がけられておりとても好感がもてる。が、種が揚がる度に食べ方の説明をするのはいかがなものか。これは客によっては是非が別れるところであろう。なぜなら、食通の客は、種によって塩か天汁か何もつけずに食するかを自らが使い分けられるからだ。
知名度の高い比較対象として銀座「近藤」と比べたならば、こちらが優勢である。
●住 所/中央区日本橋室町1-12-10
●電 話/03-3241-5367
●訪問日/2007年10月9(火)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2・ビール×2
●会 計/37,700円
日本橋の老舗“はやし”は三越から少し歩いた路地にあり、その店構えは純和風の風情ある趣きである。引戸を開け店内に入ると9人掛けの白木造りのカウンターがあり、別にテーブル席がひとつある。店内は小じんまりしているものの、手入れが行き届いており油臭さなどもなく清潔感がある。カウンターの中程に案内され腰を下ろすと、ご主人からご丁寧な挨拶をして頂き、この日の種である活車海老を見せられた。ビールで喉を潤しながら、目の前で活車海老の殻などを外す主人の仕事ぶりを眺めていると、車海老の頭の素揚げが供された。
以下この日の献立である。
●車海老の頭の素揚げ
カラッと揚がりつまみとしては旨い。
●車海老レア(塩)
「車海老は三本出ます。まず最初は素材の良さを味わって頂きたいのでレアで揚げます。」と主人の説明があり、一本目の車海老が供された。見た目には普通の天ぷらだが食してみると確かに中はレアの状態である。別段旨いと言うわけではなく、普通に火を通した方が旨味が出るように感じる。
●銀杏(塩)
あざやかな緑色をした翡翠銀杏の天ぷらである。素材の持ち味を生かした工夫からか、素揚げに近い状態にて供された。良い素材を使用していることは分かるが、京味で供されるそれには及ばない。
●車海老(塩)
「今度は中まで火を通して揚げています。」と主人の説明があり、二本目の車海老が供される。やはり、先ほどのレア状態のときよりこちらの方が旨い。
●キス(塩)
この日最も出色であったのがキスである。大きいく厚みがあり柔らかくてとても旨い。これぽど上質なキスの天ぷらには滅多にお目にかかれない。美味である。
●イカ(塩)
厚みがあり歯応え抜群のモンゴル烏賊は普通に旨い。
●あなご(塩/天汁)
大きく厚みがあり柔らかい。ネタは上質であることが覗える。普通に旨い。
●松茸1本(塩)
旬の味覚である松茸は傘の開きが小さい“ころと中開きの中間”のものが一本揚げで供された。「傘の方からかぶりついて下さい」との主人の説明通り食す。松茸の香りはやや弱いものの、しゃきしゃきの歯応えとジューシーさが旨い。
●車海老(塩)
三本目の車海老は「レアと火を通す方のどちらが宜しいですか?」との主人の問いかけに、迷わず「火を通して下さい」と答えた。やはり海老の天ぷらはレアよりもこちらの方が旨い。
●栗の素揚げ
渋皮の付いた栗をそのまま素揚げにして供される。微妙な味である・・・旨いとは思わない。
●ふりかけ御飯 香の物
〆の食事は白米に名物の特製ふりかけと漬物が別に添えられる。このとき「このふりかけの主な原料はなにからできているか?」と問いかけられたので、先ず臭いをかぎ、一口食してみた。胡麻の香りときな粉か大豆のような風味が強いようだと答えると、正解は豆腐だという。豆腐を崩しフライパンで焦げつかないように丁寧に時間をかけ炒っていき、この状態にまでするのだという。この問いかけに未だ正解した客はいないとのことであったが、私の解答は当らずとも遠からず・・・というところだろうか
全て完食してここまでに要した時間は一時間を少し過ぎた程度であった。由松の天ぷらがスタンダード化している私には全体のボリューム感が軽く感じられ、満腹という風ではかったが、別段不満を覚えることもなく、逆に種の質に関して言えば、大いにこだわりがあるようで、ご主人のメガネに適う上質なものだけを仕入れていることが覗える。揚げ方も高温でカラっと揚げる天ぷらというよりも、油の温度をやや抑えた低温揚げの天ぷらなので、全体の印象としてはしっとり優しい天ぷらという感である。ここで誤解のないよう申し添えるが、衣がカラッと揚がっていないということではなく、一般的な天ぷら屋に比べ加熱が“寸止め”のような感の揚がり具合であるということだ。表現が微妙だがこれはこれで悪くはない。
また、ご主人は非常に丁寧な接客を心がけられておりとても好感がもてる。が、種が揚がる度に食べ方の説明をするのはいかがなものか。これは客によっては是非が別れるところであろう。なぜなら、食通の客は、種によって塩か天汁か何もつけずに食するかを自らが使い分けられるからだ。
知名度の高い比較対象として銀座「近藤」と比べたならば、こちらが優勢である。
「臼杵(うすき)ふぐ 山田屋」
●住 所/港区西麻布4-11-14 FLEG西麻布VIERGE地階A
●電 話/03-3499-5501
●訪問日/2007年10月20(土)
●入店時間/19:00
●オーダー/20,000円コース×7・焼河豚×3・ビール・ひれ酒・その他
●会 計/200,000円
この店は大分県臼杵にある老舗“料亭山田屋”の東京出店で、オープンして1年のまだ若い店だ。この日同行した女性から大分の本家は某女性ボーカリストの実家であるという話しを聞いたが、店側としては特に派手なPRなどは行っておらず、じっくりと腰を据えた商売をこの地で展開していく方針とのことであり、そのような姿勢には好感がもてる。
ロケーションとしては、この界隈に点在する隠れ家的な店としての側面を持ちつつも、店自体の構えや造りはとても立派である。デザイン的に和のテイストを基調としながらモダンなセンスを併せ持った洒落た雰囲気の店である。
【山田屋の河豚メニュー】
◆20,000円コース
小鉢・刺身・唐揚・ちり鍋・雑炊・デザート
◆25,000円コース
小鉢・前菜・刺身・唐揚・黄飯白子寿司・ちり鍋・雑炊・デザート
◆30,000円コース
おまかせ
◆単品
・ふぐ刺身/8,000円
・ふぐ唐揚/3,500円
・ふぐちり/8,000円
・焼ふぐ/3,800円
・ふぐたたき/3,500円
・ふぐ白子焼/5,000円
今月二度目の訪問となったこの日、メンバーが全て揃うのに少し時間がかかったため、先着順にてビールで喉を潤すことに。その際店側の計らいで洒落たつまみが供された。
※ドライベジタブルのおつまみ

ビールとつまみで適当にやりながら、20,000円のコースに追加で白子焼と焼ふぐをお願いするつもりでいたが、この日はまだ白子が出せないとのことで、焼ふぐのみを三人前注文し様子を見ることに。
すると程なく全員到着し着席したので早速始めて頂いた・・・
●先付
※上から時計回りに、チーズ豆腐のいくら乗せ、芹の胡麻和えホタテ入り、もずく酢
竹籠に収められ小奇麗に飾られた先付に女性陣からは「可愛い」とか「美味しそう」などと歓声が上がる。確かに料理は目で見て楽しむという観点から、見た目の美しさや盛付ける器などへの配慮も重要な要素を占める。が、肝心なのは味である・・・その点においてはこちらにはどれも特にコメントはない。

●ふぐ刺し
立派な有田焼の大皿に盛付けられたふぐの刺身は、山田屋自家製のポン酢で頂く。ここに添えられたあん肝を溶いてもよし。河豚は〆たあと上手に寝かせてあるようで、やや厚めに引かれているが、硬すぎず、身の締まり、厚み、歯応えが程々に良く旨い。本場の仕事が見て取れる一品である。但し、残念ながらカボスの下に添えられた大葉が痛んでいるのが玉に瑕である。


●鰭酒
ここで、刺身を肴に大分の純米酒「西の関」のひれ酒をお願いする。香ばしい香りと旨い酒に気を取り直す。

●河豚の唐揚
見た目にも鮮やかに盛付けられたふぐの唐揚はカボスを絞って頂く。大きな唐揚の脇には旬の食材である零余子(むかご)の揚物がさりげなく添えられている。

●焼河豚
コースに追加で注文した焼ふぐ。山の緑を連想させる器に、目にも鮮やかな紅葉で飾られた焼ふぐは醤油と味醂の照焼きにて供された。ご覧の通り見た目に大変美しい一品であったが、一口食してみて個人的にはシンプルな炭火焼に塩かカボスを絞って頂きたいと思った。

●河豚ちり
鍋に添える具は、長葱、白菜、豆腐、春菊、どんこ椎茸、丸餅である。こちらもきちっと籠に収められ供される。が、ここでも春菊が傷んでいるのが残念・・・

洒落た店造りの一環からか鍋用のコンロは用いず、テーブルに組み込まれた電子クッキングヒーターにて加熱調理される。電子ヒーターでふぐちり・・・どうも鍋の風情が失われるようで個人的にはコンロの方が好みであるが、
給仕は全て店のスタッフが行ってくれるので、客が鍋に手を出す必要はない。鍋全体のボリュームに対してふぐの量が少ないと感じるが、20,000円という価格を考えるとこんなものか

●雑炊
この店では一旦鍋を厨房へ引上げ雑炊をつくる。志の低い店ではこのときに科学調味料などで味を調えてから何食わぬ顔をして客に供するものだ。ここで供された雑炊は加熱の加減が上手く施され、卵と米の香りが強く残る。化学調味料などによる不自然な旨味や刺激は感じないが、食塩にて味を調えたようでやや塩辛い。また、やはり鍋の分量に対し河豚の量が足りていなかったため、この雑炊にはふぐの出汁と旨味が欠けている。これは前回の訪問時も同様であった。

●デザート
この日のデザートは奈良県産の代白柿が供された。見た目にも鮮やかなこの柿は、元は渋柿であるが渋抜き処理を施すことにより甘美な柿に変身する。

この店は、東京出店に当りそれ相応の覚悟をされてきたことと推察する。それは店の設えやスタッフの所作、丁寧な接客態度などからも伺い知れる。また、料理に関してもこの価格設定でこの内容ならば決して高いとは思わず、むしろ東京では名のある同業他店がもっと高額な料金を客に請求し、質の落ちる河豚料理を出している店も多い。更にこの店の好印象なところは、全ての料理における盛付けや器へのこだわりがあり、それが料理に箸をつける前の客の目を楽しませることにつながっている。河豚料理専門店においてこれほどのこだわりをもつ店は少ない。それらの点を鑑み、この山田屋は優良店と言って良い。だが、河豚のコース料理においてその最後を〆る雑炊はその味がその店の全てを物語る・・・とも言われる。その点においては一考して頂きたいと願う。
最後に無理を言って料理長に解体前のふぐを見せて頂いた。
※このような状態の河豚を目にすることはあまりいないのでは・・・

●住 所/港区西麻布4-11-14 FLEG西麻布VIERGE地階A
●電 話/03-3499-5501
●訪問日/2007年10月20(土)
●入店時間/19:00
●オーダー/20,000円コース×7・焼河豚×3・ビール・ひれ酒・その他
●会 計/200,000円
この店は大分県臼杵にある老舗“料亭山田屋”の東京出店で、オープンして1年のまだ若い店だ。この日同行した女性から大分の本家は某女性ボーカリストの実家であるという話しを聞いたが、店側としては特に派手なPRなどは行っておらず、じっくりと腰を据えた商売をこの地で展開していく方針とのことであり、そのような姿勢には好感がもてる。
ロケーションとしては、この界隈に点在する隠れ家的な店としての側面を持ちつつも、店自体の構えや造りはとても立派である。デザイン的に和のテイストを基調としながらモダンなセンスを併せ持った洒落た雰囲気の店である。
【山田屋の河豚メニュー】
◆20,000円コース
小鉢・刺身・唐揚・ちり鍋・雑炊・デザート
◆25,000円コース
小鉢・前菜・刺身・唐揚・黄飯白子寿司・ちり鍋・雑炊・デザート
◆30,000円コース
おまかせ
◆単品
・ふぐ刺身/8,000円
・ふぐ唐揚/3,500円
・ふぐちり/8,000円
・焼ふぐ/3,800円
・ふぐたたき/3,500円
・ふぐ白子焼/5,000円
今月二度目の訪問となったこの日、メンバーが全て揃うのに少し時間がかかったため、先着順にてビールで喉を潤すことに。その際店側の計らいで洒落たつまみが供された。
※ドライベジタブルのおつまみ

ビールとつまみで適当にやりながら、20,000円のコースに追加で白子焼と焼ふぐをお願いするつもりでいたが、この日はまだ白子が出せないとのことで、焼ふぐのみを三人前注文し様子を見ることに。
すると程なく全員到着し着席したので早速始めて頂いた・・・
●先付
※上から時計回りに、チーズ豆腐のいくら乗せ、芹の胡麻和えホタテ入り、もずく酢
竹籠に収められ小奇麗に飾られた先付に女性陣からは「可愛い」とか「美味しそう」などと歓声が上がる。確かに料理は目で見て楽しむという観点から、見た目の美しさや盛付ける器などへの配慮も重要な要素を占める。が、肝心なのは味である・・・その点においてはこちらにはどれも特にコメントはない。

●ふぐ刺し
立派な有田焼の大皿に盛付けられたふぐの刺身は、山田屋自家製のポン酢で頂く。ここに添えられたあん肝を溶いてもよし。河豚は〆たあと上手に寝かせてあるようで、やや厚めに引かれているが、硬すぎず、身の締まり、厚み、歯応えが程々に良く旨い。本場の仕事が見て取れる一品である。但し、残念ながらカボスの下に添えられた大葉が痛んでいるのが玉に瑕である。


●鰭酒
ここで、刺身を肴に大分の純米酒「西の関」のひれ酒をお願いする。香ばしい香りと旨い酒に気を取り直す。

●河豚の唐揚
見た目にも鮮やかに盛付けられたふぐの唐揚はカボスを絞って頂く。大きな唐揚の脇には旬の食材である零余子(むかご)の揚物がさりげなく添えられている。

●焼河豚
コースに追加で注文した焼ふぐ。山の緑を連想させる器に、目にも鮮やかな紅葉で飾られた焼ふぐは醤油と味醂の照焼きにて供された。ご覧の通り見た目に大変美しい一品であったが、一口食してみて個人的にはシンプルな炭火焼に塩かカボスを絞って頂きたいと思った。

●河豚ちり
鍋に添える具は、長葱、白菜、豆腐、春菊、どんこ椎茸、丸餅である。こちらもきちっと籠に収められ供される。が、ここでも春菊が傷んでいるのが残念・・・

洒落た店造りの一環からか鍋用のコンロは用いず、テーブルに組み込まれた電子クッキングヒーターにて加熱調理される。電子ヒーターでふぐちり・・・どうも鍋の風情が失われるようで個人的にはコンロの方が好みであるが、
給仕は全て店のスタッフが行ってくれるので、客が鍋に手を出す必要はない。鍋全体のボリュームに対してふぐの量が少ないと感じるが、20,000円という価格を考えるとこんなものか

●雑炊
この店では一旦鍋を厨房へ引上げ雑炊をつくる。志の低い店ではこのときに科学調味料などで味を調えてから何食わぬ顔をして客に供するものだ。ここで供された雑炊は加熱の加減が上手く施され、卵と米の香りが強く残る。化学調味料などによる不自然な旨味や刺激は感じないが、食塩にて味を調えたようでやや塩辛い。また、やはり鍋の分量に対し河豚の量が足りていなかったため、この雑炊にはふぐの出汁と旨味が欠けている。これは前回の訪問時も同様であった。

●デザート
この日のデザートは奈良県産の代白柿が供された。見た目にも鮮やかなこの柿は、元は渋柿であるが渋抜き処理を施すことにより甘美な柿に変身する。

この店は、東京出店に当りそれ相応の覚悟をされてきたことと推察する。それは店の設えやスタッフの所作、丁寧な接客態度などからも伺い知れる。また、料理に関してもこの価格設定でこの内容ならば決して高いとは思わず、むしろ東京では名のある同業他店がもっと高額な料金を客に請求し、質の落ちる河豚料理を出している店も多い。更にこの店の好印象なところは、全ての料理における盛付けや器へのこだわりがあり、それが料理に箸をつける前の客の目を楽しませることにつながっている。河豚料理専門店においてこれほどのこだわりをもつ店は少ない。それらの点を鑑み、この山田屋は優良店と言って良い。だが、河豚のコース料理においてその最後を〆る雑炊はその味がその店の全てを物語る・・・とも言われる。その点においては一考して頂きたいと願う。
最後に無理を言って料理長に解体前のふぐを見せて頂いた。
※このような状態の河豚を目にすることはあまりいないのでは・・・

「京味」
●住 所/港区新橋3-3-5
●電 話/03-3591-3344
●訪問日/2007年9月26(水)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2(ビール2・日本酒2合)
●会 計/88,200円
幸せなことに、この日も京味の暖簾をくぐることになった。ニコニコしながら店内へ入るとなにか少し様子が違う。いつもならばカウンターの中で8〜9人の男達が所狭しと動き回り仕事をしているのだが、このときは半分程度しかいなかった。なんでもこの日は、福田新政権の組閣に伴い閣僚級の政治家が9名ほど二階の座敷にきていたらしい・・・
さて、つまらない話しはこのくらいにしてこの日の献立である。
●先付三種
いんげんの胡麻和え・鯛の炙り押し寿司・他
●鯛骨の出汁でとった煮こごり
鯛の骨からとったという出汁の煮凝りは上品な味わいで、うっすらと柚の香りがしてすっきりしている。煮凝りの下には生うにが仕込んである。
●鱧二種
落としと炙りの二種盛り。いつもながらの逸品にいつもながらの梅タレが美味!落としは冷たくなく、口の中へ入れた瞬間に旨味とふわふわな食感が伝わってくる。美味!
すると、ここで、歌手の郷ひろみ氏が来店した。「いゃぁ、本当に京味さんは予約がとれなくて、やっとこれましたよ・・・もう一年以上来てないよ」などと言いながら、隣の席に腰を下ろした。この時点で19:30頃であったが、連れは19時からきていたのでおそらく約束に30分ほど遅刻したのだろう。(まったくの余談だが、実は、この日の翌週10/2(火)にも麻布十番の世良田で郷ひろみ氏とは遭遇している。そして、そこでも席につくなりこの日と同じようなことを言っていた・・・)
●焼松茸
丹波の松茸の出荷が遅れているとのことで、この日は岩手産の松茸を供して頂いた。炭火で炙っただけのシンプルな一品だが、これが松茸の最も旨い食し方である。付合せにはほうれん草が添えられた。
●穴子の湯葉巻き
下ごしらえの済んだ穴子を湯葉で厚めに巻き炭火で炙る。湯葉の表面のみカリっと香ばしく焼けていて、内側と中の穴子はやわらかい。絶妙な歯触りと食感で美味!
●丹波栗とぐじ(甘鯛)のあんかけ椀
丹波の栗は旨い!色つや、粒の大きさ、甘味、旨み、まろやかな味わいは日本一と賞賛されているが、この栗は本当に旨い。椀の中には蒸したぐじに出汁のきいたあんかけがかけられ、そこに蒸された丹波栗が乗る。旬の味覚で最高に美味!
このとき西氏が「僕の田舎の栗は上手いですよ。」と丸々としたカラ付きの丹波栗を触らせてくれた。そして、「僕が子供の頃は遠足にいくときにこの栗をリュックサックに10個入れていったんものです・・・」とニコニコしながら教えてくれた。
●銀杏塩炒り
前回同様、塩で炒っただけのシンプルな一品だがこの素朴な味わいが旨い。
●鯛の造り
いつもながら刺身の鮮度が良く、身が引き締まり厚みと弾力がある。
●すっぽん鍋
この日は、定番の鱧しゃぶとすっぽんのどちらが良いかと尋ねられたので、鱧しゃぶも捨てがたかったが、すっぽんをお願いすることに。
目の前におかれた鍋のスープは琥珀色をして透き通っている。東京では四つ葉のすっぽん鍋が旨いと評判だが、それと比較すると生姜の香りが大分マイルドである。出汁はしっかり引かれており全体的に薄味だがまろやかで優しい味である。旨い。
肝心のすっぽんは天然ものを使用しているとのことで、中には下ごしらえされた部位が二つと脂肪が入り、一口サイズの軽く炙った餅が途中で足された。すっぽんも脂肪もまったく臭みやくせがなく滋味深い味わいで旨い。流石である。
●子持鮎
前回塩焼きで供された子持鮎。この日は塩焼きと甘露煮の二種である。頭と尾の部分は外された状態で供される。個人的には塩焼きが好きなので、これほどの子持鮎を甘露煮にしてしまうのは勿体無いような気がする。付合せには松茸の足の部分を甘辛く煮付たものが添えられた。この子持鮎も腹の中は卵でパンパンに膨れ身はほとんどない。焼き加減も塩加減も申し分無し。
●蕪の柚あんかけ
大きな蕪のうえから、暖かくて柚の香りと出汁のきいたあんがかけられている。あんのなかには一口サイズの海老が入っており、箸ですっと切れるほど柔らかな蕪と海老のぷりぷりの食感とを、とろりとしたあんがひとつに包み込む。心落着く一品である。
●鮭はらす御飯
この日も食事は定番の鮭はらす御飯。いつもならさっさとかきこんでしまうところだが、このときは少し考えながら食してみた。まずは御飯のうえにのせられたはらすをよけ、米だけを食してみる・・・味が無い。これはこの米だけを白飯として頂いたならばきっと物足りないに違いない。次にはらすだけを食べてみる。脂がのり、旨味・甘み・塩加減・焼加減が絶妙で旨い。次にいつも通りはらすと米を一緒に頂いてみる・・・やはり旨い!そこで思った。これは、このはらすの旨さを生かすために、あえてこの米との組合わせなのだろう、と。奥が深いものである・・・
●冷ぜんざい
本日〆のデザートは、定番のくずきりと言いたかったがこの日はぜんざいをお願いした。大粒のあずきが程よい歯応えと上品な甘さに仕立てられ、満足の一品であった。
以上、全て完食してこの日もほぼ1時間30分だった。隣を確認すると鱧しゃぶを半分以上残した状態でお喋りに夢中になってた・・・
食事が終わり店を出ると、いつも通り高下駄を履いた西氏が50メートル程先の日比谷通りまで送ってくれ、タクシーを止めてくれた。その道中にこんな話しをしてくれた。ある日、客からどうしても席をつくって欲しいと頼まれたが、その日は既に別の予約で席が埋まっていたので断ったところ、それでも「どうしても頼む!」と言われたので「どうしてもできません!」と断った。するとその客は大変不機嫌になったらしいが、西氏は「たまにお見えになる偉いさんよりも、月に一度食べにきてくれるお客さんが僕にとっては大切なんですよ」と淡々とした語り口調で話してくれた。そんなところに頑固で堅物ながら商売に真っ直ぐ向合い筋を通す西氏の人柄が垣間見られたような気がする。
●住 所/港区新橋3-3-5
●電 話/03-3591-3344
●訪問日/2007年9月26(水)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2(ビール2・日本酒2合)
●会 計/88,200円
幸せなことに、この日も京味の暖簾をくぐることになった。ニコニコしながら店内へ入るとなにか少し様子が違う。いつもならばカウンターの中で8〜9人の男達が所狭しと動き回り仕事をしているのだが、このときは半分程度しかいなかった。なんでもこの日は、福田新政権の組閣に伴い閣僚級の政治家が9名ほど二階の座敷にきていたらしい・・・
さて、つまらない話しはこのくらいにしてこの日の献立である。
●先付三種
いんげんの胡麻和え・鯛の炙り押し寿司・他
●鯛骨の出汁でとった煮こごり
鯛の骨からとったという出汁の煮凝りは上品な味わいで、うっすらと柚の香りがしてすっきりしている。煮凝りの下には生うにが仕込んである。
●鱧二種
落としと炙りの二種盛り。いつもながらの逸品にいつもながらの梅タレが美味!落としは冷たくなく、口の中へ入れた瞬間に旨味とふわふわな食感が伝わってくる。美味!
すると、ここで、歌手の郷ひろみ氏が来店した。「いゃぁ、本当に京味さんは予約がとれなくて、やっとこれましたよ・・・もう一年以上来てないよ」などと言いながら、隣の席に腰を下ろした。この時点で19:30頃であったが、連れは19時からきていたのでおそらく約束に30分ほど遅刻したのだろう。(まったくの余談だが、実は、この日の翌週10/2(火)にも麻布十番の世良田で郷ひろみ氏とは遭遇している。そして、そこでも席につくなりこの日と同じようなことを言っていた・・・)
●焼松茸
丹波の松茸の出荷が遅れているとのことで、この日は岩手産の松茸を供して頂いた。炭火で炙っただけのシンプルな一品だが、これが松茸の最も旨い食し方である。付合せにはほうれん草が添えられた。
●穴子の湯葉巻き
下ごしらえの済んだ穴子を湯葉で厚めに巻き炭火で炙る。湯葉の表面のみカリっと香ばしく焼けていて、内側と中の穴子はやわらかい。絶妙な歯触りと食感で美味!
●丹波栗とぐじ(甘鯛)のあんかけ椀
丹波の栗は旨い!色つや、粒の大きさ、甘味、旨み、まろやかな味わいは日本一と賞賛されているが、この栗は本当に旨い。椀の中には蒸したぐじに出汁のきいたあんかけがかけられ、そこに蒸された丹波栗が乗る。旬の味覚で最高に美味!
このとき西氏が「僕の田舎の栗は上手いですよ。」と丸々としたカラ付きの丹波栗を触らせてくれた。そして、「僕が子供の頃は遠足にいくときにこの栗をリュックサックに10個入れていったんものです・・・」とニコニコしながら教えてくれた。
●銀杏塩炒り
前回同様、塩で炒っただけのシンプルな一品だがこの素朴な味わいが旨い。
●鯛の造り
いつもながら刺身の鮮度が良く、身が引き締まり厚みと弾力がある。
●すっぽん鍋
この日は、定番の鱧しゃぶとすっぽんのどちらが良いかと尋ねられたので、鱧しゃぶも捨てがたかったが、すっぽんをお願いすることに。
目の前におかれた鍋のスープは琥珀色をして透き通っている。東京では四つ葉のすっぽん鍋が旨いと評判だが、それと比較すると生姜の香りが大分マイルドである。出汁はしっかり引かれており全体的に薄味だがまろやかで優しい味である。旨い。
肝心のすっぽんは天然ものを使用しているとのことで、中には下ごしらえされた部位が二つと脂肪が入り、一口サイズの軽く炙った餅が途中で足された。すっぽんも脂肪もまったく臭みやくせがなく滋味深い味わいで旨い。流石である。
●子持鮎
前回塩焼きで供された子持鮎。この日は塩焼きと甘露煮の二種である。頭と尾の部分は外された状態で供される。個人的には塩焼きが好きなので、これほどの子持鮎を甘露煮にしてしまうのは勿体無いような気がする。付合せには松茸の足の部分を甘辛く煮付たものが添えられた。この子持鮎も腹の中は卵でパンパンに膨れ身はほとんどない。焼き加減も塩加減も申し分無し。
●蕪の柚あんかけ
大きな蕪のうえから、暖かくて柚の香りと出汁のきいたあんがかけられている。あんのなかには一口サイズの海老が入っており、箸ですっと切れるほど柔らかな蕪と海老のぷりぷりの食感とを、とろりとしたあんがひとつに包み込む。心落着く一品である。
●鮭はらす御飯
この日も食事は定番の鮭はらす御飯。いつもならさっさとかきこんでしまうところだが、このときは少し考えながら食してみた。まずは御飯のうえにのせられたはらすをよけ、米だけを食してみる・・・味が無い。これはこの米だけを白飯として頂いたならばきっと物足りないに違いない。次にはらすだけを食べてみる。脂がのり、旨味・甘み・塩加減・焼加減が絶妙で旨い。次にいつも通りはらすと米を一緒に頂いてみる・・・やはり旨い!そこで思った。これは、このはらすの旨さを生かすために、あえてこの米との組合わせなのだろう、と。奥が深いものである・・・
●冷ぜんざい
本日〆のデザートは、定番のくずきりと言いたかったがこの日はぜんざいをお願いした。大粒のあずきが程よい歯応えと上品な甘さに仕立てられ、満足の一品であった。
以上、全て完食してこの日もほぼ1時間30分だった。隣を確認すると鱧しゃぶを半分以上残した状態でお喋りに夢中になってた・・・
食事が終わり店を出ると、いつも通り高下駄を履いた西氏が50メートル程先の日比谷通りまで送ってくれ、タクシーを止めてくれた。その道中にこんな話しをしてくれた。ある日、客からどうしても席をつくって欲しいと頼まれたが、その日は既に別の予約で席が埋まっていたので断ったところ、それでも「どうしても頼む!」と言われたので「どうしてもできません!」と断った。するとその客は大変不機嫌になったらしいが、西氏は「たまにお見えになる偉いさんよりも、月に一度食べにきてくれるお客さんが僕にとっては大切なんですよ」と淡々とした語り口調で話してくれた。そんなところに頑固で堅物ながら商売に真っ直ぐ向合い筋を通す西氏の人柄が垣間見られたような気がする。
「八王子 うかい亭」
●住 所/八王子市暁町2-14-6
●電 話/042-626-1166
●訪問日/2007年9月24日(月)
●入店時間/19:30
●オーダー/鮑とうかい牛コース×3・車海老×3・ビール・ワイン・その他
●会 計/86,530円
この日は、娘の誕生日だったのでドライブがてら久しぶりに八王子うかい亭まで足を伸ばすことにした。近年うかいグループはうかい亭をはじめとした支店の数が増え、数年前には銀座にも銀座うかい亭として出店している。だがやはり、味、サービス、趣き、全ての面においてやはりここ八王子がうかい亭の顔であろう。
※屋敷の正面玄関(ここで車をポーターに預ける)

※中庭を抜け店内へ

都心部では考えにくい好条件の立地環境に在るこの店は、八王子市街が見渡せる丘陵に建つ。敷地内に車で乗り入れるとゆったりとした駐車場の先に店内へと続く玄関があり、そこで純白のジャケットに身を包んだ中年のポーター2名が客を出迎える。ここで車を乗捨て手入れの行き届いた庭園を抜け店内へ入ると、そこには重厚でかつ西洋風のテイストを取り入れた和の匠によって築かれた空間が広がっている。この店の内装が、160年以上前の富山の豪商、高田屋文兵衛が当時の貴賓をもてなすために建てた屋敷を移築したものであるということは有名な話しである。またうかい亭では随所にエミール・ガレやルネ・ラリックなどのガラス工芸品等々が展示されているが、うかいグループの創業者である故鵜飼貞男氏はエミール・ガレの作品につき個人としては世界一の収集家であったらしい。それらの作品の数々もこの店のインテリアを引立てることに一役買っている。
フロントで予約の名を告げ、待合室でしばし待つ。事前に1階の個室を頼んでおいたので、そのまま4名用のテーブル席へ通され腰を下ろす。この瞬間いつもながら関心するが、日々使い込まれているはずの鉄板はきれいに磨き上げられ、客を迎えるこの店の姿勢とクオリティが保たれていることに安心する。
まずはビールで乾杯し、メニューを眺めながら係りと相談して「鮑とうかい牛コース」を注文することに。アラカルトで車海老を人数分追加注文した。娘の誕生日ということもあり、見た目が派手な伊勢海老を目の前で料理して頂こうかとも考えたが、やはり味は車海老の方が良いので今回は伊勢海老を見送った。
【この日のコースメニュー】
◆旬の味覚 鮑とうかい牛コース/16,800円
◆うかい牛ステーキディナーコース/14,700円
◆夏の味覚とうかい牛コース/12,600円
◆ステーキディナーコース/10,500円
鉄板焼の良いところはなんと言ってもシェフとの会話を楽しみながら、目の前で展開されるパフォーマンスが楽しめることである。ひとつひとつの食材が料理として完成するまでの時間と過程をじっくり観察しながらその作品を頂くことで、食する料理の味も更に際立つというものだ。そして、この店の最も良いところは他の鉄板焼屋と比べ、シェフのパフォーマンスが平均的に優れている点である。中でも特別なのが“鮑の岩塩蒸し”だ。このうかい亭名物ともいえる鮑の岩塩蒸しは、20年以上前に当時の二代目料理長坂本シェフが考案したとのことで、活鮑に西洋よもぎとケッパーをのせ、わかめで包んだうえから大量の塩をかぶせ蒸し焼きにする。鉄板にとって天敵ともいえる塩をこれでもかというほど大量に使い、客の目を楽しませるパフォーマンスをしてくれるのはこの店だけである。
【鮑とうかい牛コース】
●ゆり根のフラン
茶碗蒸し風といえばわかりやすいだろうか。ゆり根のほのかな甘味と苦味がアクセントを与えている。

●フレッシュホアグラの巨砲ソース
フランス産のフレッシュホアグラ50gに、ポルト酒、赤ワインなどを煮詰めたソースをかけて頂く。外は程よくカリっと焼けていて、中はとけるようにやわらかい。美味!残ったソースはパンにつけて頂く。

●松茸のコンソメスープ(※画像無し)
不覚をとり、撮影を忘れてしまったので画像は無いが、丁寧に手間をかけたコンソメスープは透通り、さっぱりしているもののコクがあって旨い。岩手産の松茸も充分な香りが出ていた。
※次の料理となる活車海老と活鮑が用意される

※一人前80g前後の車海老は熊本天草産。加熱により丸まらないないよう竹串を刺してから鉄板へ

●活車海老の蒸焼き
素材自体の味がよいので、シンプルに少量の塩と胡椒のみで蒸焼きにした。ケチャップベースの甘口チリソースとタルタルソースをお好みで。
※途中、頭と水かきの部分が解体され白ワインやレモン等で別の味付けにて供された。一番甘みと旨味のある水かきの部分は特に美味であった。

●活鮑の岩塩蒸しブールブランきのこソース
うかい亭オリジナル、鮑の岩塩蒸し!(きのこの下に鮑が隠れている)
“岩塩蒸し”とは言っても上述の通り、わかめでしっかり包んだうえから塩で覆い蒸焼きにするので鮑そのものに塩気は浸み込まない。この日は白ワインとバターのソース(ブールブラン)にきのこを合わせて供された。活鮑は三陸産のもので150g前後。以前はもっと大きな鮑も使っていたが、「一人でひとつの鮑を食したい」との客のリクエストで、現在では150gの鮑に統一して仕入れているとのこと。きのこソースには、しめじ・舞茸・ブラウンマッシュにエシャロットが加えられている。ちなみに、岩塩蒸しに使用する塩は岩塩ではなく並塩とのこと・・・

●うかい牛のサーロインステーキ
うかい牛とは鳥取と兵庫の県境にあるうかい亭指定牧場にて飼育された牛のことで、ルーツは但馬牛である。このうかい牛をトリュフのオイルと塩胡椒で焼く。焼加減はレアでお願いした。
ここで誤解の無いように一言加えるが、食道楽である私は食べ物に対する好き嫌いは皆無である。が、個人的な嗜好としては鉄板焼よりは網焼き、ロースよりはフィレと言った傾向であるので、このステーキは不味いとは言えないが美味とも思わない・・・まぁ、価格に見合っているというところか
付合せのにんにくは青森県田子産を使用。目の前の鉄板で焦がさないよう丁寧に焼いて頂く。同業他店などでは、作り置きの冷めて硬くなったにんにくスライスをステーキの付合せに供する店もあるが、あれにはガッカリさせられる。やはり目の前で焼いて頂いたにんにくは旨い!暖かくてサクサク軽い歯触りが肉の味を引立てる。サラダはチコリとマーシュ。

※ステーキ専用醤油(小豆島の大杉樽仕込2年熟成)
うかい亭のステーキ専用醤油は旨い!
やはりステーキには醤油が合う。なにが混ざっているかわからない手の込んだソースなどより、普通に醤油で頂くのが一番である。この醤油はご覧の通り透き通っていて若干弱々しい印象を受けるものの、ひと舐めしてみると驚くほどしっかりした味と甘み、それに独特のコクと切れが加わり、それでいて肉に対して変に主張し過ぎない。この醤油がこの店の肉の味を決めているといっても過言ではない。この醤油には何も足さずそれだけでも充分だが、玉葱の粗微塵切りを加えステーキと供に食すると何とも言い表せない旨さである。

●ガーリックライス
これはシェフの腕によるところが大きいだろうが、油を使っていることを感じさせないほどサッパリしていて旨い。鉄板に引く油は極少量のサラダ油を使用し、更にステーキとにんにくを炒めた脂を少量用い香りをつけ焼くように炒める。塩は昆布出汁に浸してから乾燥させたものを使う。醤油はキッコーマン。

●黒蜜とエスプレッソのパフェ
食事が終わると、いつも通り2階席へ移動してのデザートタイムとなる。この日は5種類のデザートの中から、うかい亭定番の“黒蜜とエスプレッソのパフェ”を頂くことに。内容はメープルシロップのアイスクリームと黒蜜仕立てのプリン、それにほろ苦いエスプレッソのゼリーが盛合わさる大人のデザートだ。

デザートまで完食し、ここまでの所要時間は3時間超であったが、シェフや係りのスタッフとの会話で盛り上がり楽しく食事ができたおかげでとても短く感じられた。食事中彼らとの会話の中で出たことだが、常連客は皆、どの支店よりもやはりここ八王子うかい亭が旨いと口を揃えるそうだ。私もそう思う・・・
ただ、ひとつだけ残念なのは、以前うかい亭の定番であった炒めたもやしをパンに挟んで食する一品をこの店が止めてしまったということだ
●住 所/八王子市暁町2-14-6
●電 話/042-626-1166
●訪問日/2007年9月24日(月)
●入店時間/19:30
●オーダー/鮑とうかい牛コース×3・車海老×3・ビール・ワイン・その他
●会 計/86,530円
この日は、娘の誕生日だったのでドライブがてら久しぶりに八王子うかい亭まで足を伸ばすことにした。近年うかいグループはうかい亭をはじめとした支店の数が増え、数年前には銀座にも銀座うかい亭として出店している。だがやはり、味、サービス、趣き、全ての面においてやはりここ八王子がうかい亭の顔であろう。
※屋敷の正面玄関(ここで車をポーターに預ける)

※中庭を抜け店内へ

都心部では考えにくい好条件の立地環境に在るこの店は、八王子市街が見渡せる丘陵に建つ。敷地内に車で乗り入れるとゆったりとした駐車場の先に店内へと続く玄関があり、そこで純白のジャケットに身を包んだ中年のポーター2名が客を出迎える。ここで車を乗捨て手入れの行き届いた庭園を抜け店内へ入ると、そこには重厚でかつ西洋風のテイストを取り入れた和の匠によって築かれた空間が広がっている。この店の内装が、160年以上前の富山の豪商、高田屋文兵衛が当時の貴賓をもてなすために建てた屋敷を移築したものであるということは有名な話しである。またうかい亭では随所にエミール・ガレやルネ・ラリックなどのガラス工芸品等々が展示されているが、うかいグループの創業者である故鵜飼貞男氏はエミール・ガレの作品につき個人としては世界一の収集家であったらしい。それらの作品の数々もこの店のインテリアを引立てることに一役買っている。
フロントで予約の名を告げ、待合室でしばし待つ。事前に1階の個室を頼んでおいたので、そのまま4名用のテーブル席へ通され腰を下ろす。この瞬間いつもながら関心するが、日々使い込まれているはずの鉄板はきれいに磨き上げられ、客を迎えるこの店の姿勢とクオリティが保たれていることに安心する。
まずはビールで乾杯し、メニューを眺めながら係りと相談して「鮑とうかい牛コース」を注文することに。アラカルトで車海老を人数分追加注文した。娘の誕生日ということもあり、見た目が派手な伊勢海老を目の前で料理して頂こうかとも考えたが、やはり味は車海老の方が良いので今回は伊勢海老を見送った。
【この日のコースメニュー】
◆旬の味覚 鮑とうかい牛コース/16,800円
◆うかい牛ステーキディナーコース/14,700円
◆夏の味覚とうかい牛コース/12,600円
◆ステーキディナーコース/10,500円
鉄板焼の良いところはなんと言ってもシェフとの会話を楽しみながら、目の前で展開されるパフォーマンスが楽しめることである。ひとつひとつの食材が料理として完成するまでの時間と過程をじっくり観察しながらその作品を頂くことで、食する料理の味も更に際立つというものだ。そして、この店の最も良いところは他の鉄板焼屋と比べ、シェフのパフォーマンスが平均的に優れている点である。中でも特別なのが“鮑の岩塩蒸し”だ。このうかい亭名物ともいえる鮑の岩塩蒸しは、20年以上前に当時の二代目料理長坂本シェフが考案したとのことで、活鮑に西洋よもぎとケッパーをのせ、わかめで包んだうえから大量の塩をかぶせ蒸し焼きにする。鉄板にとって天敵ともいえる塩をこれでもかというほど大量に使い、客の目を楽しませるパフォーマンスをしてくれるのはこの店だけである。
【鮑とうかい牛コース】
●ゆり根のフラン
茶碗蒸し風といえばわかりやすいだろうか。ゆり根のほのかな甘味と苦味がアクセントを与えている。

●フレッシュホアグラの巨砲ソース
フランス産のフレッシュホアグラ50gに、ポルト酒、赤ワインなどを煮詰めたソースをかけて頂く。外は程よくカリっと焼けていて、中はとけるようにやわらかい。美味!残ったソースはパンにつけて頂く。

●松茸のコンソメスープ(※画像無し)
不覚をとり、撮影を忘れてしまったので画像は無いが、丁寧に手間をかけたコンソメスープは透通り、さっぱりしているもののコクがあって旨い。岩手産の松茸も充分な香りが出ていた。
※次の料理となる活車海老と活鮑が用意される

※一人前80g前後の車海老は熊本天草産。加熱により丸まらないないよう竹串を刺してから鉄板へ

●活車海老の蒸焼き
素材自体の味がよいので、シンプルに少量の塩と胡椒のみで蒸焼きにした。ケチャップベースの甘口チリソースとタルタルソースをお好みで。
※途中、頭と水かきの部分が解体され白ワインやレモン等で別の味付けにて供された。一番甘みと旨味のある水かきの部分は特に美味であった。

●活鮑の岩塩蒸しブールブランきのこソース
うかい亭オリジナル、鮑の岩塩蒸し!(きのこの下に鮑が隠れている)
“岩塩蒸し”とは言っても上述の通り、わかめでしっかり包んだうえから塩で覆い蒸焼きにするので鮑そのものに塩気は浸み込まない。この日は白ワインとバターのソース(ブールブラン)にきのこを合わせて供された。活鮑は三陸産のもので150g前後。以前はもっと大きな鮑も使っていたが、「一人でひとつの鮑を食したい」との客のリクエストで、現在では150gの鮑に統一して仕入れているとのこと。きのこソースには、しめじ・舞茸・ブラウンマッシュにエシャロットが加えられている。ちなみに、岩塩蒸しに使用する塩は岩塩ではなく並塩とのこと・・・

●うかい牛のサーロインステーキ
うかい牛とは鳥取と兵庫の県境にあるうかい亭指定牧場にて飼育された牛のことで、ルーツは但馬牛である。このうかい牛をトリュフのオイルと塩胡椒で焼く。焼加減はレアでお願いした。
ここで誤解の無いように一言加えるが、食道楽である私は食べ物に対する好き嫌いは皆無である。が、個人的な嗜好としては鉄板焼よりは網焼き、ロースよりはフィレと言った傾向であるので、このステーキは不味いとは言えないが美味とも思わない・・・まぁ、価格に見合っているというところか
付合せのにんにくは青森県田子産を使用。目の前の鉄板で焦がさないよう丁寧に焼いて頂く。同業他店などでは、作り置きの冷めて硬くなったにんにくスライスをステーキの付合せに供する店もあるが、あれにはガッカリさせられる。やはり目の前で焼いて頂いたにんにくは旨い!暖かくてサクサク軽い歯触りが肉の味を引立てる。サラダはチコリとマーシュ。

※ステーキ専用醤油(小豆島の大杉樽仕込2年熟成)
うかい亭のステーキ専用醤油は旨い!
やはりステーキには醤油が合う。なにが混ざっているかわからない手の込んだソースなどより、普通に醤油で頂くのが一番である。この醤油はご覧の通り透き通っていて若干弱々しい印象を受けるものの、ひと舐めしてみると驚くほどしっかりした味と甘み、それに独特のコクと切れが加わり、それでいて肉に対して変に主張し過ぎない。この醤油がこの店の肉の味を決めているといっても過言ではない。この醤油には何も足さずそれだけでも充分だが、玉葱の粗微塵切りを加えステーキと供に食すると何とも言い表せない旨さである。

●ガーリックライス
これはシェフの腕によるところが大きいだろうが、油を使っていることを感じさせないほどサッパリしていて旨い。鉄板に引く油は極少量のサラダ油を使用し、更にステーキとにんにくを炒めた脂を少量用い香りをつけ焼くように炒める。塩は昆布出汁に浸してから乾燥させたものを使う。醤油はキッコーマン。

●黒蜜とエスプレッソのパフェ
食事が終わると、いつも通り2階席へ移動してのデザートタイムとなる。この日は5種類のデザートの中から、うかい亭定番の“黒蜜とエスプレッソのパフェ”を頂くことに。内容はメープルシロップのアイスクリームと黒蜜仕立てのプリン、それにほろ苦いエスプレッソのゼリーが盛合わさる大人のデザートだ。

デザートまで完食し、ここまでの所要時間は3時間超であったが、シェフや係りのスタッフとの会話で盛り上がり楽しく食事ができたおかげでとても短く感じられた。食事中彼らとの会話の中で出たことだが、常連客は皆、どの支店よりもやはりここ八王子うかい亭が旨いと口を揃えるそうだ。私もそう思う・・・
ただ、ひとつだけ残念なのは、以前うかい亭の定番であった炒めたもやしをパンに挟んで食する一品をこの店が止めてしまったということだ
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