「銀座岡半 本店」
●住 所/中央区銀座7-6-16 銀座金田中ビル7階・8階
●電 話/TEL03-3571-1417
●訪問日/2007年9月19日(水)
●入店時間/19:00
●オーダー/特選牛炒り焼(網焼)・特選牛寿喜焼(すき焼)×2・ビールその他
●会 計/54,463円
※特選牛寿喜焼(松阪牛のリブロースとサーロインを使用)

今月に入りこの店を利用するのは三回目で、すき焼を頂くのは二回目だ。岡半は7階に座敷が6部屋あり、すき焼、しゃぶしゃぶ、網焼きはこちらで頂く。ひとつ上の8階には鉄板焼のフロアがあり、そちらではステーキ等を供している。
岡半のすき焼は醤油と薄い昆布出汁それにグラニュー糖で甘みをつけながら焼く関西風のすき焼だが、これが実に旨いすき焼である。
更にこの日は、網焼きも食べたい気分であったので、まずは網焼きからはじめ、締めにすき焼を頂くことにした。
岡半の網焼きは客の注文が入ると、部屋に大きな専用の炭火焼きコンロを持込むところから始まる。重そうなコンロを仲居が二人がかりで部屋に運び込み、そこで女将が肉を丁寧に炙るように焼いてくれる。網焼きに供される肉は一枚70〜80グラム程度の柔らかでヘルシーな松阪牛のヒレ肉である。通常はこの肉が一人前当り4枚供されるが、この日はすき焼も注文していたので半分の2枚にして頂いた。付合せの野菜は椎茸と獅子唐がひとつずつついてくる。肉をつけるタレは大根おろしのたっぷりと入った専用タレで、これがとてもさっぱりしていてあっという間にぺロリと二枚胃袋の中へ収まってしまった。鉄板で焼いたステーキの肉を同量の140〜160g食すると程々に胃袋に負荷がかかるものだが、この網焼きならば軽くあと二枚はいけそうである・・・が、しかし、好物のすき焼を美味しく頂くため網焼きはこの辺で下げて頂くことに。
さて、お次はメインのすき焼である。使用する肉は同じく松阪牛である。
とりあえず、こちらも様子見で60g〜70g程度のリブロースとサーロインの薄切りをそれぞれ一枚ずつ焼いて頂くことに。付合せる具は、長葱、焼豆腐、椎茸、安平麩(京都産)、白滝、蒟蒻、三つ葉だ。

すき焼の命はなんといっても味付けである。関西風か関東風か、甘いか辛いかなどは個々の好みが分れるところであるが、いずれにせよこの店のすき焼は丁度良い味付けにて焼かれ供される。最初は脂の乗ったリブロースから焼き始める。鍋に敷いた肉の上からグラニュー糖をパラパラとかけ、醤油と薄い昆布出汁を極々少量垂らしていく。焼きながら脂や蒸気が客の方へ飛ばぬようにと女将が独特の手つきで焼く。すき焼の旨そうなにおいが鼻から入り脳を刺激する。この段階ですでに胃袋は目の前のすき焼を迎え入れる準備が万端整っている。
※松阪牛のリブロース

先ずは生卵を溶いた椀の中へリブロースとネギが盛られ供される。それを口の中へ入れる。絶妙な焼加減と程良い味付けの肉の香りと旨味が口の中に充満し、それを呑込んだ次の瞬間、誰もが「旨い!」と声を出す・・・これが銀座で一番美味い岡半のすき焼である!
食事は最後の〆で供されるのが普通であるため、あえてここで、白飯を先に出して頂くようお願いした。私はすき焼と白飯とを一緒に食することが好きだ。お次は、サーロインを同じように焼いて頂く。こちらは脂の乗ったリブロースに比べ、きれいな霜降りの肉である。肉そのものの味と歯応えはこちらの方が強い。
すき焼も二枚ぺロリと頂いてしまった。ここでわがままを言いリブロースを一枚追加して頂く。ここから焼豆腐、椎茸、白滝、三つ葉と一気に平らげ、あっという間に完食してしまった。
いつの頃からだろうか、世間ではヘルシーブームなるものがもてはやされ、湯の中に肉をさっとくぐらせ、無駄な脂を落としたうえで食するしゃぶしゃぶの人気がすき焼を圧倒し始めた。挙句の果てには幹線道路上などに、しゃぶしゃぶ専門のチェーン店舗までもが登場し、やがて世の中の流れはしゃぶしゃぶへと傾倒し始めることになる。そのせいか、最近の若者にはすき焼よりもしゃぶしゃぶの方が人気があるようだ。と、感じているのは私だけであろうか・・・
確かに旨い店で食するしゃぶしゃぶは旨い。事実、私もしゃぶしゃぶは好きだ。これは余談だが、10年程前に広尾の有栖川公園からほど近いビルの地下に“有栖川”という店があった。この店のしゃぶしゃぶは絶品であった。素材が良いことは勿論、肉を冷凍せずに最適な温度のままでエイジングし、客へ供するため、肉を湯の中へくぐらせてもアクが出ないのだ。デザートのあんみつまで美味であったことを記憶しているが、残念ながらこの店は現在存在しない。また、麻布台のロシア大使館並びにある“雅山”のしゃぶしゃぶも有栖川に次ぐ旨さであった。こちらも肉を冷凍保存せずにアクが出ないしゃぶしゃぶを供することで知られていたが、途中オーナーチェンジしてからは味がガタンと落ちてしまった・・・しかし、以上のようなしゃぶしゃぶの名店といえども、すき焼の味は旨いとは言えなかった。つまり、「すき焼が旨い店」と「しゃぶしゃぶの旨い店」はイコールではなく、美味いすき焼が食べたければすき焼の名店へ足を運ぶべきであり、またその逆も然りである。このような観点から一言添えるならば、岡半はすき焼の名店であり、この店ではすき焼または網焼きを食するべきで、その他のものに過度な期待をしてはならない。また、通常のディナータイムは7階座敷の予約が取りにくいため、8階の鉄板焼へ流れる客層も多いが私は8階へは上がらない・・・
すき焼は私にとって思い入れの深い料理である。子供の頃、家庭で母親がつくってくれた料理の中で一番のご馳走であり好物であった。食の細かった私がすき焼をおかずに白飯を何杯もおかわりしたことは今でも覚えている・・・あぁ、また岡半のすき焼を頂きに行こう。
●住 所/中央区銀座7-6-16 銀座金田中ビル7階・8階
●電 話/TEL03-3571-1417
●訪問日/2007年9月19日(水)
●入店時間/19:00
●オーダー/特選牛炒り焼(網焼)・特選牛寿喜焼(すき焼)×2・ビールその他
●会 計/54,463円
※特選牛寿喜焼(松阪牛のリブロースとサーロインを使用)

今月に入りこの店を利用するのは三回目で、すき焼を頂くのは二回目だ。岡半は7階に座敷が6部屋あり、すき焼、しゃぶしゃぶ、網焼きはこちらで頂く。ひとつ上の8階には鉄板焼のフロアがあり、そちらではステーキ等を供している。
岡半のすき焼は醤油と薄い昆布出汁それにグラニュー糖で甘みをつけながら焼く関西風のすき焼だが、これが実に旨いすき焼である。
更にこの日は、網焼きも食べたい気分であったので、まずは網焼きからはじめ、締めにすき焼を頂くことにした。
岡半の網焼きは客の注文が入ると、部屋に大きな専用の炭火焼きコンロを持込むところから始まる。重そうなコンロを仲居が二人がかりで部屋に運び込み、そこで女将が肉を丁寧に炙るように焼いてくれる。網焼きに供される肉は一枚70〜80グラム程度の柔らかでヘルシーな松阪牛のヒレ肉である。通常はこの肉が一人前当り4枚供されるが、この日はすき焼も注文していたので半分の2枚にして頂いた。付合せの野菜は椎茸と獅子唐がひとつずつついてくる。肉をつけるタレは大根おろしのたっぷりと入った専用タレで、これがとてもさっぱりしていてあっという間にぺロリと二枚胃袋の中へ収まってしまった。鉄板で焼いたステーキの肉を同量の140〜160g食すると程々に胃袋に負荷がかかるものだが、この網焼きならば軽くあと二枚はいけそうである・・・が、しかし、好物のすき焼を美味しく頂くため網焼きはこの辺で下げて頂くことに。
さて、お次はメインのすき焼である。使用する肉は同じく松阪牛である。
とりあえず、こちらも様子見で60g〜70g程度のリブロースとサーロインの薄切りをそれぞれ一枚ずつ焼いて頂くことに。付合せる具は、長葱、焼豆腐、椎茸、安平麩(京都産)、白滝、蒟蒻、三つ葉だ。

すき焼の命はなんといっても味付けである。関西風か関東風か、甘いか辛いかなどは個々の好みが分れるところであるが、いずれにせよこの店のすき焼は丁度良い味付けにて焼かれ供される。最初は脂の乗ったリブロースから焼き始める。鍋に敷いた肉の上からグラニュー糖をパラパラとかけ、醤油と薄い昆布出汁を極々少量垂らしていく。焼きながら脂や蒸気が客の方へ飛ばぬようにと女将が独特の手つきで焼く。すき焼の旨そうなにおいが鼻から入り脳を刺激する。この段階ですでに胃袋は目の前のすき焼を迎え入れる準備が万端整っている。
※松阪牛のリブロース

先ずは生卵を溶いた椀の中へリブロースとネギが盛られ供される。それを口の中へ入れる。絶妙な焼加減と程良い味付けの肉の香りと旨味が口の中に充満し、それを呑込んだ次の瞬間、誰もが「旨い!」と声を出す・・・これが銀座で一番美味い岡半のすき焼である!
食事は最後の〆で供されるのが普通であるため、あえてここで、白飯を先に出して頂くようお願いした。私はすき焼と白飯とを一緒に食することが好きだ。お次は、サーロインを同じように焼いて頂く。こちらは脂の乗ったリブロースに比べ、きれいな霜降りの肉である。肉そのものの味と歯応えはこちらの方が強い。
すき焼も二枚ぺロリと頂いてしまった。ここでわがままを言いリブロースを一枚追加して頂く。ここから焼豆腐、椎茸、白滝、三つ葉と一気に平らげ、あっという間に完食してしまった。
いつの頃からだろうか、世間ではヘルシーブームなるものがもてはやされ、湯の中に肉をさっとくぐらせ、無駄な脂を落としたうえで食するしゃぶしゃぶの人気がすき焼を圧倒し始めた。挙句の果てには幹線道路上などに、しゃぶしゃぶ専門のチェーン店舗までもが登場し、やがて世の中の流れはしゃぶしゃぶへと傾倒し始めることになる。そのせいか、最近の若者にはすき焼よりもしゃぶしゃぶの方が人気があるようだ。と、感じているのは私だけであろうか・・・
確かに旨い店で食するしゃぶしゃぶは旨い。事実、私もしゃぶしゃぶは好きだ。これは余談だが、10年程前に広尾の有栖川公園からほど近いビルの地下に“有栖川”という店があった。この店のしゃぶしゃぶは絶品であった。素材が良いことは勿論、肉を冷凍せずに最適な温度のままでエイジングし、客へ供するため、肉を湯の中へくぐらせてもアクが出ないのだ。デザートのあんみつまで美味であったことを記憶しているが、残念ながらこの店は現在存在しない。また、麻布台のロシア大使館並びにある“雅山”のしゃぶしゃぶも有栖川に次ぐ旨さであった。こちらも肉を冷凍保存せずにアクが出ないしゃぶしゃぶを供することで知られていたが、途中オーナーチェンジしてからは味がガタンと落ちてしまった・・・しかし、以上のようなしゃぶしゃぶの名店といえども、すき焼の味は旨いとは言えなかった。つまり、「すき焼が旨い店」と「しゃぶしゃぶの旨い店」はイコールではなく、美味いすき焼が食べたければすき焼の名店へ足を運ぶべきであり、またその逆も然りである。このような観点から一言添えるならば、岡半はすき焼の名店であり、この店ではすき焼または網焼きを食するべきで、その他のものに過度な期待をしてはならない。また、通常のディナータイムは7階座敷の予約が取りにくいため、8階の鉄板焼へ流れる客層も多いが私は8階へは上がらない・・・
すき焼は私にとって思い入れの深い料理である。子供の頃、家庭で母親がつくってくれた料理の中で一番のご馳走であり好物であった。食の細かった私がすき焼をおかずに白飯を何杯もおかわりしたことは今でも覚えている・・・あぁ、また岡半のすき焼を頂きに行こう。
「赤坂璃宮 銀座店」
●住 所/中央区銀座6-8-7 交詢ビル5F
●電 話/TEL03-3569-2882
●訪問日/2007年9月17日(月)
●入店時間/17:30
●オーダー/璃宮菜譜×3・生ビール×2・璃宮紹興酒27年ボトル×1・
かめ出し紹興酒27年グラス×1
●会 計/198,135円

この日は地方から客が上京してきていたのでともに夕食をという流れになり、銀座璃宮を訪れた。通常、本店・支店とある店では、支店は本店の味に劣るというのが一般的だが、赤坂璃宮に関しては本店よりも銀座店の方が平均的に味がよい。また、この店は私のオフィスから徒歩圏内にあるので平時もよく利用しているが、高級店ひしめくこの界隈の中国料理店の中でも、料理全体の平均点という面ではここが一番店である。
事前に個室を予約しておいたので、入店後すぐに着席しスタッフとオーダーの相談をする。この日は「九月の璃宮菜譜」というコース料理が最も旨いとのことで、これを三人分頼み、追加で璃宮オリジナルの27年モノ紹興酒をボトルで1本オーダーした。
※赤坂璃宮オリジナル紹興酒 陳期27年ボトル

先ずはビールで喉を潤してから、目の前におかれた紹興酒をロックで頂く。旨い!長年熟成された円やかなコクと深い味わい、そして際立つ香りに食欲が湧き料理の味も引き立てられる。私は璃宮へ訪れた際には必ずこちらの紹興酒を頂くことにしている。
さて、早速料理の話題に入ることにしよう。ちなみにこの日のコース料理は次ぎの通りで、この中から「離宮」というコースを注文した。
◆九月の離宮 52,500円
◆九月の白蘭 31,500円
◆九月の牡丹 21,000円
◆三周年記念 15,750円
◆九月の茉莉 12,600円
◆九月の桂花 9,450円
【九月の璃宮菜譜献立】
●通し
湯葉のわさびマヨネーズかけ
※かすかに湯葉の香りはするが、食感はまったくの別物である。

●焼物前菜盛合せ7種
上から時計回りに、クラゲ・チャーシュー・鶏肉醤油漬け焼き・ガチョウの釜焼き・豚バラ肉のクリスピー焼き・豚スネ肉の蒸し煮込み・金糸瓜の酢漬け
※璃宮では焼物専門の料理人を香港から招いている。いつもながらの味でどれもこれも旨い。特に焼きものは表面がカリっとしていて美味。

●特上ふかひれの煮込み松茸入り
※宮城県気仙沼産の上質なふかひれを金華ハムの出汁でとった醤油ベースのスープで頂く。味はあっさり上品で美味である。素材の良さに自信があるため、客からのリクエストがない限りあえて店側から黒酢や紅酢は供されない。璃宮定番のもやしと黄ニラ、金華ハムが別皿にて添えられる。松茸はカナダ産とのことで、こちらは国産のように美味とはいかない・・・

※通常の姿煮で供されるふかひれより繊維が太く歯応えがあり美味!

●青森県大間産干し鮑のオイスターソース姿煮込み
※前述のふかひれとは対照的にコクがあり濃厚なオイスターソースで味付けされている。

※中国野菜の芥蘭を添えて供される。コクがあり滋味豊かな味わいに弾力ある歯応えと食感で美味!

●伊勢海老のウニソース焼き
※ソースは中華出汁に北海道産のウニを和えたもので、まったりとしたコクがありながら見た目よりもサッパリしている。プリプリの伊勢海老によく合う。

●石垣島産ハタと金華ハムの飾り蒸し
※金華ハムが添えられたハタは蒸して脂を落としてある。淡白な味わいながら肉質に弾力があり歯応え抜群で旨い。しゃきっとした歯応えのアスパラは長崎県産で、しっとりしゃきしゃきした食感の衣笠茸巻きにて供される。全体に薄味仕立てで美味。

※かめ出し紹興酒27年グラス
ボトルの紹興酒を飲み干してしまったので、追加でかめ出し紹興酒27年をグラスで頂く。同じ27年モノでもこちらの方が角がたっていて雑味が残る。それに対し、当初頼んだボトルの方は円やかに熟成が進んでおり上品な風味と滑らかな舌触りで美味であった。

●璃宮特製海鮮チャーハン
※米はチャーハン専用に宮城県産ササニシキを使用。具は海老・干し貝柱・帆立・卵・ネギ・チンゲン菜が細かくきざんで入る。ピーナッツ油でさっぱり炒めてあり、米は小粒で締りがよく歯応えもよく旨い。

●つばめの巣のデザート
※つばめの巣が入った自家製のココナッツミルクは生クリームと牛乳がブレンドしてあり、濃厚なコクがありながらも甘みを抑えてすっきり飲みやすい。

●本日の点心二種
月餅・針ねずみの揚げ饅頭
※月餅には蓮の実の餡に塩漬け玉子が入る。揚げ饅頭は卵とココナッツミルクなどから作られたカスタード餡を薄力粉の生地で包み、ハサミでひとつひとつ手作りされ成形したものを上質のラードで揚げてある。子供の土産に持ち帰れば喜ばれそう。

以上全て完食して、ここまでにかかった時間は約2時間30分であった。この店は前述の通り全ての料理の平均点が高く、他店にありがちな料理によっての良し悪しや味のバラつき度合いが少ないところがよい。
また、この日はどういうわけか写真の写りが良くなかったので、掲載した画像の見た目は今ひとつに見えるが、「焼物前菜盛合せ」と「特上ふかひれの煮込み」、「石垣島産ハタと金華ハムの飾り蒸し」は出色であった。客人も旨い料理と旨い酒に上機嫌となり、満腹の腹を撫でながら店を後にした。
●住 所/中央区銀座6-8-7 交詢ビル5F
●電 話/TEL03-3569-2882
●訪問日/2007年9月17日(月)
●入店時間/17:30
●オーダー/璃宮菜譜×3・生ビール×2・璃宮紹興酒27年ボトル×1・
かめ出し紹興酒27年グラス×1
●会 計/198,135円

この日は地方から客が上京してきていたのでともに夕食をという流れになり、銀座璃宮を訪れた。通常、本店・支店とある店では、支店は本店の味に劣るというのが一般的だが、赤坂璃宮に関しては本店よりも銀座店の方が平均的に味がよい。また、この店は私のオフィスから徒歩圏内にあるので平時もよく利用しているが、高級店ひしめくこの界隈の中国料理店の中でも、料理全体の平均点という面ではここが一番店である。
事前に個室を予約しておいたので、入店後すぐに着席しスタッフとオーダーの相談をする。この日は「九月の璃宮菜譜」というコース料理が最も旨いとのことで、これを三人分頼み、追加で璃宮オリジナルの27年モノ紹興酒をボトルで1本オーダーした。
※赤坂璃宮オリジナル紹興酒 陳期27年ボトル

先ずはビールで喉を潤してから、目の前におかれた紹興酒をロックで頂く。旨い!長年熟成された円やかなコクと深い味わい、そして際立つ香りに食欲が湧き料理の味も引き立てられる。私は璃宮へ訪れた際には必ずこちらの紹興酒を頂くことにしている。
さて、早速料理の話題に入ることにしよう。ちなみにこの日のコース料理は次ぎの通りで、この中から「離宮」というコースを注文した。
◆九月の離宮 52,500円
◆九月の白蘭 31,500円
◆九月の牡丹 21,000円
◆三周年記念 15,750円
◆九月の茉莉 12,600円
◆九月の桂花 9,450円
【九月の璃宮菜譜献立】
●通し
湯葉のわさびマヨネーズかけ
※かすかに湯葉の香りはするが、食感はまったくの別物である。

●焼物前菜盛合せ7種
上から時計回りに、クラゲ・チャーシュー・鶏肉醤油漬け焼き・ガチョウの釜焼き・豚バラ肉のクリスピー焼き・豚スネ肉の蒸し煮込み・金糸瓜の酢漬け
※璃宮では焼物専門の料理人を香港から招いている。いつもながらの味でどれもこれも旨い。特に焼きものは表面がカリっとしていて美味。

●特上ふかひれの煮込み松茸入り
※宮城県気仙沼産の上質なふかひれを金華ハムの出汁でとった醤油ベースのスープで頂く。味はあっさり上品で美味である。素材の良さに自信があるため、客からのリクエストがない限りあえて店側から黒酢や紅酢は供されない。璃宮定番のもやしと黄ニラ、金華ハムが別皿にて添えられる。松茸はカナダ産とのことで、こちらは国産のように美味とはいかない・・・

※通常の姿煮で供されるふかひれより繊維が太く歯応えがあり美味!

●青森県大間産干し鮑のオイスターソース姿煮込み
※前述のふかひれとは対照的にコクがあり濃厚なオイスターソースで味付けされている。

※中国野菜の芥蘭を添えて供される。コクがあり滋味豊かな味わいに弾力ある歯応えと食感で美味!

●伊勢海老のウニソース焼き
※ソースは中華出汁に北海道産のウニを和えたもので、まったりとしたコクがありながら見た目よりもサッパリしている。プリプリの伊勢海老によく合う。

●石垣島産ハタと金華ハムの飾り蒸し
※金華ハムが添えられたハタは蒸して脂を落としてある。淡白な味わいながら肉質に弾力があり歯応え抜群で旨い。しゃきっとした歯応えのアスパラは長崎県産で、しっとりしゃきしゃきした食感の衣笠茸巻きにて供される。全体に薄味仕立てで美味。

※かめ出し紹興酒27年グラス
ボトルの紹興酒を飲み干してしまったので、追加でかめ出し紹興酒27年をグラスで頂く。同じ27年モノでもこちらの方が角がたっていて雑味が残る。それに対し、当初頼んだボトルの方は円やかに熟成が進んでおり上品な風味と滑らかな舌触りで美味であった。

●璃宮特製海鮮チャーハン
※米はチャーハン専用に宮城県産ササニシキを使用。具は海老・干し貝柱・帆立・卵・ネギ・チンゲン菜が細かくきざんで入る。ピーナッツ油でさっぱり炒めてあり、米は小粒で締りがよく歯応えもよく旨い。

●つばめの巣のデザート
※つばめの巣が入った自家製のココナッツミルクは生クリームと牛乳がブレンドしてあり、濃厚なコクがありながらも甘みを抑えてすっきり飲みやすい。

●本日の点心二種
月餅・針ねずみの揚げ饅頭
※月餅には蓮の実の餡に塩漬け玉子が入る。揚げ饅頭は卵とココナッツミルクなどから作られたカスタード餡を薄力粉の生地で包み、ハサミでひとつひとつ手作りされ成形したものを上質のラードで揚げてある。子供の土産に持ち帰れば喜ばれそう。

以上全て完食して、ここまでにかかった時間は約2時間30分であった。この店は前述の通り全ての料理の平均点が高く、他店にありがちな料理によっての良し悪しや味のバラつき度合いが少ないところがよい。
また、この日はどういうわけか写真の写りが良くなかったので、掲載した画像の見た目は今ひとつに見えるが、「焼物前菜盛合せ」と「特上ふかひれの煮込み」、「石垣島産ハタと金華ハムの飾り蒸し」は出色であった。客人も旨い料理と旨い酒に上機嫌となり、満腹の腹を撫でながら店を後にした。
「今井屋花月」
●住 所/渋谷区恵比寿西1-7-11 えびす今井屋總本店3階
●電 話/TEL03-5456-0012
●訪問日/2007年9月15(土)
●入店時間/18:00
●オーダー/串コース“月”×3(生ビール4・その他)
●会 計/29,310円
この日から三連休だったので、二泊三日の旅行へ出かける予定を立てていたが、諸事情によりキャンセルとなってしまい、時間を持て余しているところへ以前の部下から電話がかかった。平時は互いになかなか時間が取れないこともあり、たまの休みなのでもう一人誘って三人で久しぶりに食事でもしようということになった。
気のおけない連中との久しぶりの食事は、肩肘張らずに気軽に旨いものが食せる店がよい。そこで何を食べに行こうかとしばし考えたが、頭の中でなんとなく「焼鳥屋か・・・」との声が響いた。そこからは、「焼鳥といえば今井屋である、今井屋といえば恵比寿総本店である、そして恵比寿総本店といえば三階個室の花月である。」と、連鎖的にイメージが浮かび上がったので、早速店に電話をしてみるとすんなり予約が入った。

昨今のグルメブームということもあってか、近年今井屋は出店ラッシュが続いている。だが、今井屋で焼鳥を食するならば、やはり此処恵比寿総本店である。
平日であれば、会社帰りのサラリーマンやOLでごったがえしている一階店内も連休初日ということもあってか、空席が目立っていた。
店に入り、すぐ右手の階段から上へあがると二階には座敷席があり、三階まで上がると、そこはコース料理専門の江戸の隠家「今井屋花月」という名の個室席になっている。
最近では、日本三大地鶏(薩摩軍鶏・名古屋コーチン・比内地鶏)のひとつである“比内地鶏専門店”を看板にした焼鳥屋などが増えてきたが、今井屋は東京でいち早くこのスタイルの確立に成功した店だ。一般に比内地鶏は秋田県北東部に位置する大館盆地を中心に150〜180日間程度、クローバーなどを主体とした牧草地帯で放し飼いにされ、成長したものが出荷しており、そのため肉質はよく締まり、脂肪が少なく淡白な味わいである。しかし、その産地の中でも、ここ今井屋では漫画「美味しんぼ」にも紹介された比内町の阿部養鶏場からの仕入れにこだわり、朝引きの新鮮な鶏肉を毎日直送仕入れしているという。
余談だが、比内地鶏の親にあたる「比内鶏」は昭和17年に国の天然記念物に指定されたため、種の保存を目的に食用としては市場に出荷されなくなった。そこで比内鶏の特長を受け継がせるため、数百種の中からパートナーとして選ばれたのが米国産のロードアイランドレッド種である。雄の比内鶏と雌のロードアイランドレッドを交配させ作出した「一代限りの雑種」として品種固定されたのが比内地鶏である。
今井屋の焼鳥は串に刺さった鶏肉のひとつひとつが大ぶりなので、張り切って注文し過ぎると後半食べきれなくなってしまう。しかし、このときはコース料理を予約しておいたので、特にアラカルトでのオーダーはしなかった。
【この日のコースメニュー】
●酒菜「鶏の肴三種盛り」
鶏刺のポン酢和え・鶏キムチ・大根おろし
※コメントなし・・・
●冷菜
比内地鶏の冷しゃぶ
※コメントなし・・・
●中菜
奇跡のトマト
※時期により仕入先を変えており、この時期は千葉県産のモノを仕入れているとか。フルーツトマトのような味だが、やや水っぽく、高知県徳谷産のそれには遠く及ばない。
●熱物
本ガラスープ
※これは味が落ちたと感じた。
●焼物
「白レバー・むね肉塩胡椒焼き・笹身・鶏皮ごぼう・手羽先・つくね・アスパラ・ぎんなん」
※今井屋自慢の白レバーは数量限定にて売切れ御免だが旨い。
その他もこの日はどうも今ひとつであった。
●食事「奇跡のおかず7種」付
「梅干・キムチ・辛子明太子・じゃこ山椒と昆布山椒・蕎麦味噌・ ゆずイカ明太・納豆」
御飯・味噌汁・香の物
※全てのおかずはオーナー自らが全国行脚で見つけたおかず。
特に納豆は出色であった。
※この日の米は魚沼産のミルキィクィーンを使用しているとのことだったが、以前は秋田産のミルキィクィーンであった。いずれにしても、料理の進み具合を見ながらコース料理のためだけに炊き上げているので旨い。
●デザート
メロン
※コメントなし・・・
【以下配膳順にて抜粋し写真を掲載する】
※奇跡のトマト。と名付けられているが味はフルーツトマトに似ている。
脇に付された大葉から料理人の志が垣間見られるようで残念

※数量限定で人気の白レバー。タレに漬けながら焼くのでここでは茶褐色になっているが、刺身にて供されると淡いピンク色に近い白濁色をしている。一般的なレバーと比べしっとりした食感とクセのない味で旨い。

※むね肉塩胡椒焼き。身が締まっていて歯応えがある。

※本ガラスープ。濃厚な出汁がきいている。

※つくね。生卵を絡めて・・・

※奇跡のおかず7種。中でも出色なのが納豆!

※醤納豆と芝崎納豆。山形県酒田市十里塚村産の醤納豆と芝崎納豆とを混ぜて供される。醤油もカラシも要せずして旨い。大粒の方が芝崎納豆。

※途中気が変わり追加オーダーした「幻の卵」と、いわれるアローカナ(南米チリが原産)の卵は殻が薄いブルーで珍しい。

※米は魚沼産のミルキィクィーン。コース料理のためだけに炊き上げている。

※味も炊き加減も良く。おかずと伴に二膳頂いた。

今回、久しぶりにこの店を訪問して思ったことがある。それは平均的に料理の味が落ちたということだ。焼鳥という身近な庶民の味を、かつてこの店が高め、東京に今井屋ありと名を知らしめたことは事実であるが、どうやらそれは過去の栄光となりつつあるようだ。これには少し寂しい想いである。
この日食した料理の中で、旨いと感じたのものは白レバーと納豆、それに米だけであった。以前より今井屋は他店舗にて食事をするより、ここ恵比寿総本店の味がよいとされてきた。が、どうやらそれも近年の出店ラッシュのためか、良い料理人を育て店の味を守ることよりも、新店舗の拡張に経営者の軸足が乗ってしまったのだろうか・・・この日の料理はかつてこの店を切盛りしていた料理長がいた頃の味には遠く及ばないものであった。ちなみに、当時の料理長は現在同グループ他店舗の今井屋茶寮で腕を振るっているらしい。
料理というものはどれほど立派で素晴らしい素材を用いたところで、それをさばく料理人の志と腕が錆びていてはまったく値打ちがないものになってしまう。という現実を目の当たりにした晩餐であった。
また、この日配膳をしてくれた若い女性(20代前半か・・)に、食事の途中で食材についての説明を求めると、上手く答えられずに「メニューにある説明書きをお読み下さい」との返答が帰ってきた。確かに今井屋のメニューには食材についての説明書きが細かく記されてはいるが、以前はおかみさんがいちいち食材についての説明をしてくれ、納豆をかきまわす回数までも丁寧に教えて下さったことを思い出し、何とも言えぬ気持ちで店を後にした。
●住 所/渋谷区恵比寿西1-7-11 えびす今井屋總本店3階
●電 話/TEL03-5456-0012
●訪問日/2007年9月15(土)
●入店時間/18:00
●オーダー/串コース“月”×3(生ビール4・その他)
●会 計/29,310円
この日から三連休だったので、二泊三日の旅行へ出かける予定を立てていたが、諸事情によりキャンセルとなってしまい、時間を持て余しているところへ以前の部下から電話がかかった。平時は互いになかなか時間が取れないこともあり、たまの休みなのでもう一人誘って三人で久しぶりに食事でもしようということになった。
気のおけない連中との久しぶりの食事は、肩肘張らずに気軽に旨いものが食せる店がよい。そこで何を食べに行こうかとしばし考えたが、頭の中でなんとなく「焼鳥屋か・・・」との声が響いた。そこからは、「焼鳥といえば今井屋である、今井屋といえば恵比寿総本店である、そして恵比寿総本店といえば三階個室の花月である。」と、連鎖的にイメージが浮かび上がったので、早速店に電話をしてみるとすんなり予約が入った。

昨今のグルメブームということもあってか、近年今井屋は出店ラッシュが続いている。だが、今井屋で焼鳥を食するならば、やはり此処恵比寿総本店である。
平日であれば、会社帰りのサラリーマンやOLでごったがえしている一階店内も連休初日ということもあってか、空席が目立っていた。
店に入り、すぐ右手の階段から上へあがると二階には座敷席があり、三階まで上がると、そこはコース料理専門の江戸の隠家「今井屋花月」という名の個室席になっている。
最近では、日本三大地鶏(薩摩軍鶏・名古屋コーチン・比内地鶏)のひとつである“比内地鶏専門店”を看板にした焼鳥屋などが増えてきたが、今井屋は東京でいち早くこのスタイルの確立に成功した店だ。一般に比内地鶏は秋田県北東部に位置する大館盆地を中心に150〜180日間程度、クローバーなどを主体とした牧草地帯で放し飼いにされ、成長したものが出荷しており、そのため肉質はよく締まり、脂肪が少なく淡白な味わいである。しかし、その産地の中でも、ここ今井屋では漫画「美味しんぼ」にも紹介された比内町の阿部養鶏場からの仕入れにこだわり、朝引きの新鮮な鶏肉を毎日直送仕入れしているという。
余談だが、比内地鶏の親にあたる「比内鶏」は昭和17年に国の天然記念物に指定されたため、種の保存を目的に食用としては市場に出荷されなくなった。そこで比内鶏の特長を受け継がせるため、数百種の中からパートナーとして選ばれたのが米国産のロードアイランドレッド種である。雄の比内鶏と雌のロードアイランドレッドを交配させ作出した「一代限りの雑種」として品種固定されたのが比内地鶏である。
今井屋の焼鳥は串に刺さった鶏肉のひとつひとつが大ぶりなので、張り切って注文し過ぎると後半食べきれなくなってしまう。しかし、このときはコース料理を予約しておいたので、特にアラカルトでのオーダーはしなかった。
【この日のコースメニュー】
●酒菜「鶏の肴三種盛り」
鶏刺のポン酢和え・鶏キムチ・大根おろし
※コメントなし・・・
●冷菜
比内地鶏の冷しゃぶ
※コメントなし・・・
●中菜
奇跡のトマト
※時期により仕入先を変えており、この時期は千葉県産のモノを仕入れているとか。フルーツトマトのような味だが、やや水っぽく、高知県徳谷産のそれには遠く及ばない。
●熱物
本ガラスープ
※これは味が落ちたと感じた。
●焼物
「白レバー・むね肉塩胡椒焼き・笹身・鶏皮ごぼう・手羽先・つくね・アスパラ・ぎんなん」
※今井屋自慢の白レバーは数量限定にて売切れ御免だが旨い。
その他もこの日はどうも今ひとつであった。
●食事「奇跡のおかず7種」付
「梅干・キムチ・辛子明太子・じゃこ山椒と昆布山椒・蕎麦味噌・ ゆずイカ明太・納豆」
御飯・味噌汁・香の物
※全てのおかずはオーナー自らが全国行脚で見つけたおかず。
特に納豆は出色であった。
※この日の米は魚沼産のミルキィクィーンを使用しているとのことだったが、以前は秋田産のミルキィクィーンであった。いずれにしても、料理の進み具合を見ながらコース料理のためだけに炊き上げているので旨い。
●デザート
メロン
※コメントなし・・・
※奇跡のトマト。と名付けられているが味はフルーツトマトに似ている。
脇に付された大葉から料理人の志が垣間見られるようで残念

※数量限定で人気の白レバー。タレに漬けながら焼くのでここでは茶褐色になっているが、刺身にて供されると淡いピンク色に近い白濁色をしている。一般的なレバーと比べしっとりした食感とクセのない味で旨い。

※むね肉塩胡椒焼き。身が締まっていて歯応えがある。

※本ガラスープ。濃厚な出汁がきいている。

※つくね。生卵を絡めて・・・

※奇跡のおかず7種。中でも出色なのが納豆!

※醤納豆と芝崎納豆。山形県酒田市十里塚村産の醤納豆と芝崎納豆とを混ぜて供される。醤油もカラシも要せずして旨い。大粒の方が芝崎納豆。

※途中気が変わり追加オーダーした「幻の卵」と、いわれるアローカナ(南米チリが原産)の卵は殻が薄いブルーで珍しい。

※米は魚沼産のミルキィクィーン。コース料理のためだけに炊き上げている。

※味も炊き加減も良く。おかずと伴に二膳頂いた。

今回、久しぶりにこの店を訪問して思ったことがある。それは平均的に料理の味が落ちたということだ。焼鳥という身近な庶民の味を、かつてこの店が高め、東京に今井屋ありと名を知らしめたことは事実であるが、どうやらそれは過去の栄光となりつつあるようだ。これには少し寂しい想いである。
この日食した料理の中で、旨いと感じたのものは白レバーと納豆、それに米だけであった。以前より今井屋は他店舗にて食事をするより、ここ恵比寿総本店の味がよいとされてきた。が、どうやらそれも近年の出店ラッシュのためか、良い料理人を育て店の味を守ることよりも、新店舗の拡張に経営者の軸足が乗ってしまったのだろうか・・・この日の料理はかつてこの店を切盛りしていた料理長がいた頃の味には遠く及ばないものであった。ちなみに、当時の料理長は現在同グループ他店舗の今井屋茶寮で腕を振るっているらしい。
料理というものはどれほど立派で素晴らしい素材を用いたところで、それをさばく料理人の志と腕が錆びていてはまったく値打ちがないものになってしまう。という現実を目の当たりにした晩餐であった。
また、この日配膳をしてくれた若い女性(20代前半か・・)に、食事の途中で食材についての説明を求めると、上手く答えられずに「メニューにある説明書きをお読み下さい」との返答が帰ってきた。確かに今井屋のメニューには食材についての説明書きが細かく記されてはいるが、以前はおかみさんがいちいち食材についての説明をしてくれ、納豆をかきまわす回数までも丁寧に教えて下さったことを思い出し、何とも言えぬ気持ちで店を後にした。
「信州家」
●住 所/長野県松本市筑摩1-2-5
●電 話/0263-25-6579
●購入日/2007年9月5日(水)
●オーダー/6人前900g/つゆ180ml×3本/本わさび1
●会 計/5,350円(品代4,200円+送料等1,150円)
「世の中、便利になったものだ・・・」としみじみ実感することがある。
インターネットの普及により、多種多様な情報が入手できるようになったお陰で、わざわざ遠方まで足を運ばなくても各地の旨いものを取寄せ、それを自宅で吟味できるようになったからである。
食道楽である私はそのようなネットショッピングもよく利用しているが、現実には本当に「旨い!」と感じるモノに出会い、それを自信をもって友人に奨められるようなことは少ない。しかし、中には驚くほど旨いモノが存在する。今回は番外編として取寄せグルメの中からそのような数少ない旨いもののひとつとして信州家の蕎麦を取上げることにする。
自称、大の蕎麦好きである私は、旨い蕎麦を求めて数多くの蕎麦屋を食べ歩いてきた。取寄せという点においても、蕎麦処信州をはじめとした数々の名店と謳われる蕎麦を試してきた。だが、やはり取寄せの品となるとお店またはご当地にて供して頂く味とは比較にならない。理由は当然のことながら旨い蕎麦の極意は“三たて”にあるからだ。三たてとは文字通り、挽きたて、打ちたて、茹でたてのことであるが、取寄せの品ではそのうち二つには目をつぶることになる。更に、唯一残された“たて”である「茹で」ひとつとっても素人のそれとプロとでは勝負にならないことは明白である。そんなことは百も承知でありながらも、そこらのスーパーなどで手に入る不純物の混入したエセ蕎麦や風味の飛んでしまった乾麺などを食すならば、やはり手打ちの純生蕎麦を食べたいと思うことは蕎麦好きとしては至極健全な考えである。

上の写真を見ただけで、蕎麦好きの諸兄にはたまらなくこの蕎麦を食してみたいという衝動にかられるのではないだろいか・・・
この蕎麦は、名店ひしめく本場信州にあって安曇野産の蕎麦粉にこだわり、安曇野産の蕎麦粉100%で打たれた外一(そといち)蕎麦である。言うまでもなく、防腐剤や保存料、その他蕎麦に不要なものは一切使用していない。
外一とは、蕎麦粉10に対しつなぎ1の割合で打たれた蕎麦のことだ。一般には蕎麦粉8割につなぎ2割で打たれ、食感と喉越しのよい二八蕎麦や蕎麦粉100%で打たれる十割蕎麦(蕎麦粉自体はブレンドしているケースが多い)などが多いが、この蕎麦はそのどちらにも属していないと外一であると店主は訴える。
ご覧の通り、この蕎麦はやや粗めに挽かれており、細打ちだが形は均一ではない。蕎麦職人は‘細く形が均一に整った蕎麦を打てる技術をもった職人が一流である’との説もあるが、実際にこの蕎麦を食したならばそんな批評をする気は失せて無くなり、ただこの蕎麦の旨さに黙らされることになる。
※パッケージはこんな感じである

※中身(みごとな安曇野産本生わさびが一本ついてくる)

この蕎麦に限らず、純生手打ちの蕎麦は賞味期限が短い。クール便で配送されるとはいえ、長野から東京までの距離関係上、蕎麦が打たれてから手元に届くまでに丸一日経過することになる。ならば、風味が落ちないうちにさっさと頂いてしまうのが賢明である。
【そばを茹でる】
―衢している鍋のなかで最大のものにたっぷり水を張り沸騰させる。
∧騰したら鍋の蓋を取り、強火で30秒ほどそのままにして水中の不純物を飛ばす。
6焦を一人前パラパラと湯の中へ落としていく。
※欲張って蕎麦を沢山入れてしまうとうまく茹で上がらない
ざ焦を入れたことにより湯の温度が下がるので再沸騰するまで待つ。
※このとき不用意に箸などでかき回すと蕎麦が切れてしまうので注意
ズ栃騰したらすぐに蕎麦をあげる。“茹で過ぎ注意!”
※再沸騰時は吹きこぼれないよう火加減を調整
ξ篆紊納蠢瓩蕎麦のアクとぬめりを落とす。
※洗いすぎると蕎麦の風味が損なわれるので程々に
氷水で冷やしてしめる。
┐兇襪房茲蠖紊鮴擇襦
※素人の盛りつけにて・・・御免

盛付けはプロのそれと比較して美味そうとはいえないが、そこは目を瞑ることに。
まずは、何もつけずに蕎麦だけを一口。旨い!思わず笑みがこぼれてしまう。われながらうまく茹でられたようで、香り・味・腰ともに素晴らしい。これまで多くの蕎麦を食してきたが、こんなに旨い蕎麦にはそうそう出会えるものではない。更に箸は進み、蕎麦汁なしで一枚完食する勢いである。このときの感想を活字で表すならば「世の中、便利になったものだ・・・自宅にいながらこれほどの蕎麦が食せるとはなんと幸せなことか!」と真剣に思った。一枚目を半分くらい残したところで蕎麦汁に少々つけてみる。信州蕎麦に多くみられる出汁の香りが強いつゆである。この出汁は土佐の一本釣り鰹の本節と利尻昆布だけでとられているそうで、江戸前の蕎麦屋で広く使用されている宗田節などは使用していないとのことだ。また、かえしに使用している醤油も地元の蔵元から直接仕入れているとのこと。
蕎麦汁全体としての印象は、信州蕎麦の蕎麦汁としては丸くやや甘めな印象を受ける。というのは、一般的に信州蕎麦は蕎麦の香りと味が強いものが多いため、その蕎麦に負けない蕎麦汁を供することが多い。そのため蕎麦汁は出汁の香りが強く、比較的辛口に仕上げてあることが普通である。このような観点からみて、この蕎麦汁は試行錯誤を繰返し独自に研究開発されたものであるということが推測できる。が、江戸前蕎麦の蕎麦汁に慣れ親しんでいる私にとっては、熟成されたコクと旨味が物足りない感が否めない。
お次はすりおろしたわさびを少々入れて一口頂く。このわさびは素晴らしい。(先月、伊豆の修善寺へ出かけた際に、伊豆の名門遠藤わさび店にて天城の生わさびを購入してきたが、安曇野産のこちらの方がすっきり軽く清涼感溢れる辛さであるような気がする)新鮮であることは言うまでもないが、蕎麦汁にわさびを足すことにより、味全体に清涼感と甘みが広がり、蕎麦汁自体が別物に生まれ変わったような印象を受ける。そして一瞬遅れてやさしくわさびの辛味がツンと鼻に抜けるところがたまらなくよい。あっという間に完食してしまった。
この蕎麦は間違いなく旨い蕎麦である。繰り返しになるが、味・香り・腰の三拍子が見事に揃い、ほのかな甘みさえ感じる。こんな蕎麦には滅多にお目にかかれないし、これほど旨い蕎麦を自宅で食せるとは誠に幸せな時代であるとしみじみ思う。新蕎麦のでるころには必ずご当地へ赴き主人のつくる蕎麦を頂きたいものである。
最後になるが、もしこの蕎麦を食べようと思われた方がいたならば老婆心ながら進言したい。賞味期限は3日間と書かれてあるが、手元に届くまでに1日費やしている(長野⇒東京の場合)ので、到着した日とその翌日がこの蕎麦を美味しく頂けるタイムリミットである。しかし、蕎麦の極意は“三たて”である以上、極力届いたその日のうちに食することをお奨めしたい。ちなみに、私は残った蕎麦を翌日の朝にも頂いたが、やはり確実に風味が落ちていた。それでも、台所の棚の中で眠っている乾麺とは比べられないが・・・
●住 所/長野県松本市筑摩1-2-5
●電 話/0263-25-6579
●購入日/2007年9月5日(水)
●オーダー/6人前900g/つゆ180ml×3本/本わさび1
●会 計/5,350円(品代4,200円+送料等1,150円)
「世の中、便利になったものだ・・・」としみじみ実感することがある。
インターネットの普及により、多種多様な情報が入手できるようになったお陰で、わざわざ遠方まで足を運ばなくても各地の旨いものを取寄せ、それを自宅で吟味できるようになったからである。
食道楽である私はそのようなネットショッピングもよく利用しているが、現実には本当に「旨い!」と感じるモノに出会い、それを自信をもって友人に奨められるようなことは少ない。しかし、中には驚くほど旨いモノが存在する。今回は番外編として取寄せグルメの中からそのような数少ない旨いもののひとつとして信州家の蕎麦を取上げることにする。
自称、大の蕎麦好きである私は、旨い蕎麦を求めて数多くの蕎麦屋を食べ歩いてきた。取寄せという点においても、蕎麦処信州をはじめとした数々の名店と謳われる蕎麦を試してきた。だが、やはり取寄せの品となるとお店またはご当地にて供して頂く味とは比較にならない。理由は当然のことながら旨い蕎麦の極意は“三たて”にあるからだ。三たてとは文字通り、挽きたて、打ちたて、茹でたてのことであるが、取寄せの品ではそのうち二つには目をつぶることになる。更に、唯一残された“たて”である「茹で」ひとつとっても素人のそれとプロとでは勝負にならないことは明白である。そんなことは百も承知でありながらも、そこらのスーパーなどで手に入る不純物の混入したエセ蕎麦や風味の飛んでしまった乾麺などを食すならば、やはり手打ちの純生蕎麦を食べたいと思うことは蕎麦好きとしては至極健全な考えである。

上の写真を見ただけで、蕎麦好きの諸兄にはたまらなくこの蕎麦を食してみたいという衝動にかられるのではないだろいか・・・
この蕎麦は、名店ひしめく本場信州にあって安曇野産の蕎麦粉にこだわり、安曇野産の蕎麦粉100%で打たれた外一(そといち)蕎麦である。言うまでもなく、防腐剤や保存料、その他蕎麦に不要なものは一切使用していない。
外一とは、蕎麦粉10に対しつなぎ1の割合で打たれた蕎麦のことだ。一般には蕎麦粉8割につなぎ2割で打たれ、食感と喉越しのよい二八蕎麦や蕎麦粉100%で打たれる十割蕎麦(蕎麦粉自体はブレンドしているケースが多い)などが多いが、この蕎麦はそのどちらにも属していないと外一であると店主は訴える。
ご覧の通り、この蕎麦はやや粗めに挽かれており、細打ちだが形は均一ではない。蕎麦職人は‘細く形が均一に整った蕎麦を打てる技術をもった職人が一流である’との説もあるが、実際にこの蕎麦を食したならばそんな批評をする気は失せて無くなり、ただこの蕎麦の旨さに黙らされることになる。
※パッケージはこんな感じである

※中身(みごとな安曇野産本生わさびが一本ついてくる)

この蕎麦に限らず、純生手打ちの蕎麦は賞味期限が短い。クール便で配送されるとはいえ、長野から東京までの距離関係上、蕎麦が打たれてから手元に届くまでに丸一日経過することになる。ならば、風味が落ちないうちにさっさと頂いてしまうのが賢明である。
【そばを茹でる】
―衢している鍋のなかで最大のものにたっぷり水を張り沸騰させる。
∧騰したら鍋の蓋を取り、強火で30秒ほどそのままにして水中の不純物を飛ばす。
6焦を一人前パラパラと湯の中へ落としていく。
※欲張って蕎麦を沢山入れてしまうとうまく茹で上がらない
ざ焦を入れたことにより湯の温度が下がるので再沸騰するまで待つ。
※このとき不用意に箸などでかき回すと蕎麦が切れてしまうので注意
ズ栃騰したらすぐに蕎麦をあげる。“茹で過ぎ注意!”
※再沸騰時は吹きこぼれないよう火加減を調整
ξ篆紊納蠢瓩蕎麦のアクとぬめりを落とす。
※洗いすぎると蕎麦の風味が損なわれるので程々に
氷水で冷やしてしめる。
┐兇襪房茲蠖紊鮴擇襦
※素人の盛りつけにて・・・御免

盛付けはプロのそれと比較して美味そうとはいえないが、そこは目を瞑ることに。
まずは、何もつけずに蕎麦だけを一口。旨い!思わず笑みがこぼれてしまう。われながらうまく茹でられたようで、香り・味・腰ともに素晴らしい。これまで多くの蕎麦を食してきたが、こんなに旨い蕎麦にはそうそう出会えるものではない。更に箸は進み、蕎麦汁なしで一枚完食する勢いである。このときの感想を活字で表すならば「世の中、便利になったものだ・・・自宅にいながらこれほどの蕎麦が食せるとはなんと幸せなことか!」と真剣に思った。一枚目を半分くらい残したところで蕎麦汁に少々つけてみる。信州蕎麦に多くみられる出汁の香りが強いつゆである。この出汁は土佐の一本釣り鰹の本節と利尻昆布だけでとられているそうで、江戸前の蕎麦屋で広く使用されている宗田節などは使用していないとのことだ。また、かえしに使用している醤油も地元の蔵元から直接仕入れているとのこと。
蕎麦汁全体としての印象は、信州蕎麦の蕎麦汁としては丸くやや甘めな印象を受ける。というのは、一般的に信州蕎麦は蕎麦の香りと味が強いものが多いため、その蕎麦に負けない蕎麦汁を供することが多い。そのため蕎麦汁は出汁の香りが強く、比較的辛口に仕上げてあることが普通である。このような観点からみて、この蕎麦汁は試行錯誤を繰返し独自に研究開発されたものであるということが推測できる。が、江戸前蕎麦の蕎麦汁に慣れ親しんでいる私にとっては、熟成されたコクと旨味が物足りない感が否めない。
お次はすりおろしたわさびを少々入れて一口頂く。このわさびは素晴らしい。(先月、伊豆の修善寺へ出かけた際に、伊豆の名門遠藤わさび店にて天城の生わさびを購入してきたが、安曇野産のこちらの方がすっきり軽く清涼感溢れる辛さであるような気がする)新鮮であることは言うまでもないが、蕎麦汁にわさびを足すことにより、味全体に清涼感と甘みが広がり、蕎麦汁自体が別物に生まれ変わったような印象を受ける。そして一瞬遅れてやさしくわさびの辛味がツンと鼻に抜けるところがたまらなくよい。あっという間に完食してしまった。
この蕎麦は間違いなく旨い蕎麦である。繰り返しになるが、味・香り・腰の三拍子が見事に揃い、ほのかな甘みさえ感じる。こんな蕎麦には滅多にお目にかかれないし、これほど旨い蕎麦を自宅で食せるとは誠に幸せな時代であるとしみじみ思う。新蕎麦のでるころには必ずご当地へ赴き主人のつくる蕎麦を頂きたいものである。
最後になるが、もしこの蕎麦を食べようと思われた方がいたならば老婆心ながら進言したい。賞味期限は3日間と書かれてあるが、手元に届くまでに1日費やしている(長野⇒東京の場合)ので、到着した日とその翌日がこの蕎麦を美味しく頂けるタイムリミットである。しかし、蕎麦の極意は“三たて”である以上、極力届いたその日のうちに食することをお奨めしたい。ちなみに、私は残った蕎麦を翌日の朝にも頂いたが、やはり確実に風味が落ちていた。それでも、台所の棚の中で眠っている乾麺とは比べられないが・・・
「京味」
●住 所/港区新橋3-3-5
●電 話/03-3591-3344
●訪問日/2007年8月30(木)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2(ビール1・日本酒2合)
●会 計/75,600円
予定通りこの日も京味の暖簾をくぐった。
目の前の白木のカウンター内では西氏を含め9人の料理人がテキパキと仕事をしている。そこには料理という生き物と向合う男達の活気と緊張感が溢れている。この光景を目の当たりにすると「この店は何と凄い店なんだろう・・・」と感心させられる。9人もの男が動き回るには決して広いとはいえないカウンターの内で、全ての料理人が誰一人として手を余すことなく自分の仕事に専念している。そしてそのたづなを操るのが西氏ご本人である・・・
さて、この日の献立は以下の通りだ。
●先付3種
いんげんの胡麻和え・中身を取り除いた梅の皮だけで包んだ手まり寿司(出色)・他
梅は酒に漬け込んで味付けしてあり、上品でさっぱり清涼感のある味で旨い。
●とろろとジュンサイの冷汁
とろろと出汁を合わせた中に蓴菜(じゅんさい)が入っている。
冷たく冷やして供される。
●干このこの炙り
別名「ばちこ」、「くちこ」とも呼ばれる、なまこの卵巣でできた超高級珍味。
新鮮ななまこの卵巣を約1ヶ月間天日干しにしたもので、一枚作るのになまこ30個〜50個が必要といわれてる。軽く炭火で炙り、酒のつまみに最高。
●ずいきの小椀
歯応えと程よい食感のずいき(芋茎)におろし生姜が入りさっぱりして旨い。
●鱧二種
落としと炙りの二種盛り。※料理と伴に供される梅タレが最高に美味!
最高の素材と最高の技術から供される珠玉の一品。湯煎した鱧は冷たく冷やし過ぎないことが肝要とのこと。口の中へ入れたとき、適温であるが故に‘ふわぁ’とした食感と旨味がストレートに伝わってくる。
炙りは皮をさっと炙ったたげで、身は生のままである。それを口の中へ入れる瞬間のなんとも言えない香ばしさがなぜか幸せな気持ちにさせてくれる。
●鱧寿司
一口でパクリと頂けるサイズ。文句なく美味。
●うにと小茄子の含め煮
出汁で煮て味を浸み込ませた一口サイズの小茄子のうえに、薄く甘辛い味噌を敷き、その上に見事な蝦夷ばふんうに(と見受けた)がのせてある。
一口サイズで二つ供され美味。
●新銀杏(翡翠銀杏)
塩で炒っただけのシンプルな一品。あざやかな緑色が食欲をそそり旨い。
●鯛の造り
新鮮な鯛の刺身は身が引き締まり厚みと弾力があり旨い。
●鱧と松茸のしゃぶしゃぶ鍋
超有名な定番の一品。鱧の骨からとった出汁にスライスした松茸(秋にはざく切りになる)を惜しげもなく入れ、薄切りにした鱧の身をしゃぶしゃぶのようにさっと鍋の中にくぐらせ食す。この鍋の出汁だけで十分美味であるが、すだちとポン酢も伴に供される。鍋の中に残った出汁は最後の一滴まで美味しく頂ける。
●子持あゆの塩焼き(※絶品)
高級料理店などでよくお目にかかる子持ちあゆ。この日は旬の味覚に拘る京味で供して頂いた。いうまでもなく素材自体の素晴らしいさは抜群で、見た目にもこれほどの子持ちあゆはなかなかお目にかかれない。腹の中は卵でパンパンに膨れていて身はほとんど無い。味の方はというとこれが驚愕の旨さで、焼き加減、塩加減、ここまでくると食べる者を感動させる和食の芸術の域である。ちなみに頭と尾の部分は外された状態で供される。
●真蛸とひろすうの炊合せ
関西ではがんもどきのことを‘ひろうす’という。甘辛く煮付けた真蛸と薄味で煮付けたひろうす、それに真蛸の卵(超小粒)がまた別の薄味仕立てで添えられている。絶妙な味加減でこちらも美味。
●鮭はらす御飯
京味定番の食事。
つかっているのは鮭の王様“マスノスケ”。このマスノスケを丁度良く焼き、身と皮を別々にしてから、身はほぐし、皮はこまかく刻む。これをまぶして、炊きたて御飯のうえにのせる。脂の乗った身の旨さと皮の香ばしさが相まって食する者を唸らせる一品。この鮭はらす御飯目当てに京味へ通うお客も多い。
●香物
京都から取寄せているという漬物にも抜かりは無い。
伴に供された松茸の醤油漬けが旨かった。
●くずきり
京味ではくずきりまでも客の目の前で作ってしまう。作りたてのくずきりを黒蜜仕立てのお椀で頂く。
さて、ここまでかかった時間は約1時間30分。なかなかのハイペースであったが、実際にはとても短く感じられた。これから季節は秋へと向かい、脂の乗った秋鱧や松茸が旬を迎えることになる・・・京味の料理も更に美味冴えわたるに違いない。
次回の訪問予定は9月中旬
●住 所/港区新橋3-3-5
●電 話/03-3591-3344
●訪問日/2007年8月30(木)
●入店時間/19:00
●オーダー/おまかせ×2(ビール1・日本酒2合)
●会 計/75,600円
予定通りこの日も京味の暖簾をくぐった。
目の前の白木のカウンター内では西氏を含め9人の料理人がテキパキと仕事をしている。そこには料理という生き物と向合う男達の活気と緊張感が溢れている。この光景を目の当たりにすると「この店は何と凄い店なんだろう・・・」と感心させられる。9人もの男が動き回るには決して広いとはいえないカウンターの内で、全ての料理人が誰一人として手を余すことなく自分の仕事に専念している。そしてそのたづなを操るのが西氏ご本人である・・・
さて、この日の献立は以下の通りだ。
●先付3種
いんげんの胡麻和え・中身を取り除いた梅の皮だけで包んだ手まり寿司(出色)・他
梅は酒に漬け込んで味付けしてあり、上品でさっぱり清涼感のある味で旨い。
●とろろとジュンサイの冷汁
とろろと出汁を合わせた中に蓴菜(じゅんさい)が入っている。
冷たく冷やして供される。
●干このこの炙り
別名「ばちこ」、「くちこ」とも呼ばれる、なまこの卵巣でできた超高級珍味。
新鮮ななまこの卵巣を約1ヶ月間天日干しにしたもので、一枚作るのになまこ30個〜50個が必要といわれてる。軽く炭火で炙り、酒のつまみに最高。
●ずいきの小椀
歯応えと程よい食感のずいき(芋茎)におろし生姜が入りさっぱりして旨い。
●鱧二種
落としと炙りの二種盛り。※料理と伴に供される梅タレが最高に美味!
最高の素材と最高の技術から供される珠玉の一品。湯煎した鱧は冷たく冷やし過ぎないことが肝要とのこと。口の中へ入れたとき、適温であるが故に‘ふわぁ’とした食感と旨味がストレートに伝わってくる。
炙りは皮をさっと炙ったたげで、身は生のままである。それを口の中へ入れる瞬間のなんとも言えない香ばしさがなぜか幸せな気持ちにさせてくれる。
●鱧寿司
一口でパクリと頂けるサイズ。文句なく美味。
●うにと小茄子の含め煮
出汁で煮て味を浸み込ませた一口サイズの小茄子のうえに、薄く甘辛い味噌を敷き、その上に見事な蝦夷ばふんうに(と見受けた)がのせてある。
一口サイズで二つ供され美味。
●新銀杏(翡翠銀杏)
塩で炒っただけのシンプルな一品。あざやかな緑色が食欲をそそり旨い。
●鯛の造り
新鮮な鯛の刺身は身が引き締まり厚みと弾力があり旨い。
●鱧と松茸のしゃぶしゃぶ鍋
超有名な定番の一品。鱧の骨からとった出汁にスライスした松茸(秋にはざく切りになる)を惜しげもなく入れ、薄切りにした鱧の身をしゃぶしゃぶのようにさっと鍋の中にくぐらせ食す。この鍋の出汁だけで十分美味であるが、すだちとポン酢も伴に供される。鍋の中に残った出汁は最後の一滴まで美味しく頂ける。
●子持あゆの塩焼き(※絶品)
高級料理店などでよくお目にかかる子持ちあゆ。この日は旬の味覚に拘る京味で供して頂いた。いうまでもなく素材自体の素晴らしいさは抜群で、見た目にもこれほどの子持ちあゆはなかなかお目にかかれない。腹の中は卵でパンパンに膨れていて身はほとんど無い。味の方はというとこれが驚愕の旨さで、焼き加減、塩加減、ここまでくると食べる者を感動させる和食の芸術の域である。ちなみに頭と尾の部分は外された状態で供される。
●真蛸とひろすうの炊合せ
関西ではがんもどきのことを‘ひろうす’という。甘辛く煮付けた真蛸と薄味で煮付けたひろうす、それに真蛸の卵(超小粒)がまた別の薄味仕立てで添えられている。絶妙な味加減でこちらも美味。
●鮭はらす御飯
京味定番の食事。
つかっているのは鮭の王様“マスノスケ”。このマスノスケを丁度良く焼き、身と皮を別々にしてから、身はほぐし、皮はこまかく刻む。これをまぶして、炊きたて御飯のうえにのせる。脂の乗った身の旨さと皮の香ばしさが相まって食する者を唸らせる一品。この鮭はらす御飯目当てに京味へ通うお客も多い。
●香物
京都から取寄せているという漬物にも抜かりは無い。
伴に供された松茸の醤油漬けが旨かった。
●くずきり
京味ではくずきりまでも客の目の前で作ってしまう。作りたてのくずきりを黒蜜仕立てのお椀で頂く。
さて、ここまでかかった時間は約1時間30分。なかなかのハイペースであったが、実際にはとても短く感じられた。これから季節は秋へと向かい、脂の乗った秋鱧や松茸が旬を迎えることになる・・・京味の料理も更に美味冴えわたるに違いない。
次回の訪問予定は9月中旬
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