「信州家」
●住 所/長野県松本市筑摩1-2-5
●電 話/0263-25-6579
●購入日/2007年9月5日(水)
●オーダー/6人前900g/つゆ180ml×3本/本わさび1
●会 計/5,350円(品代4,200円+送料等1,150円)
「世の中、便利になったものだ・・・」としみじみ実感することがある。
インターネットの普及により、多種多様な情報が入手できるようになったお陰で、わざわざ遠方まで足を運ばなくても各地の旨いものを取寄せ、それを自宅で吟味できるようになったからである。
食道楽である私はそのようなネットショッピングもよく利用しているが、現実には本当に「旨い!」と感じるモノに出会い、それを自信をもって友人に奨められるようなことは少ない。しかし、中には驚くほど旨いモノが存在する。今回は番外編として取寄せグルメの中からそのような数少ない旨いもののひとつとして信州家の蕎麦を取上げることにする。
自称、大の蕎麦好きである私は、旨い蕎麦を求めて数多くの蕎麦屋を食べ歩いてきた。取寄せという点においても、蕎麦処信州をはじめとした数々の名店と謳われる蕎麦を試してきた。だが、やはり取寄せの品となるとお店またはご当地にて供して頂く味とは比較にならない。理由は当然のことながら旨い蕎麦の極意は“三たて”にあるからだ。三たてとは文字通り、挽きたて、打ちたて、茹でたてのことであるが、取寄せの品ではそのうち二つには目をつぶることになる。更に、唯一残された“たて”である「茹で」ひとつとっても素人のそれとプロとでは勝負にならないことは明白である。そんなことは百も承知でありながらも、そこらのスーパーなどで手に入る不純物の混入したエセ蕎麦や風味の飛んでしまった乾麺などを食すならば、やはり手打ちの純生蕎麦を食べたいと思うことは蕎麦好きとしては至極健全な考えである。

上の写真を見ただけで、蕎麦好きの諸兄にはたまらなくこの蕎麦を食してみたいという衝動にかられるのではないだろいか・・・
この蕎麦は、名店ひしめく本場信州にあって安曇野産の蕎麦粉にこだわり、安曇野産の蕎麦粉100%で打たれた外一(そといち)蕎麦である。言うまでもなく、防腐剤や保存料、その他蕎麦に不要なものは一切使用していない。
外一とは、蕎麦粉10に対しつなぎ1の割合で打たれた蕎麦のことだ。一般には蕎麦粉8割につなぎ2割で打たれ、食感と喉越しのよい二八蕎麦や蕎麦粉100%で打たれる十割蕎麦(蕎麦粉自体はブレンドしているケースが多い)などが多いが、この蕎麦はそのどちらにも属していないと外一であると店主は訴える。
ご覧の通り、この蕎麦はやや粗めに挽かれており、細打ちだが形は均一ではない。蕎麦職人は‘細く形が均一に整った蕎麦を打てる技術をもった職人が一流である’との説もあるが、実際にこの蕎麦を食したならばそんな批評をする気は失せて無くなり、ただこの蕎麦の旨さに黙らされることになる。
※パッケージはこんな感じである

※中身(みごとな安曇野産本生わさびが一本ついてくる)

この蕎麦に限らず、純生手打ちの蕎麦は賞味期限が短い。クール便で配送されるとはいえ、長野から東京までの距離関係上、蕎麦が打たれてから手元に届くまでに丸一日経過することになる。ならば、風味が落ちないうちにさっさと頂いてしまうのが賢明である。
【そばを茹でる】
―衢している鍋のなかで最大のものにたっぷり水を張り沸騰させる。
∧騰したら鍋の蓋を取り、強火で30秒ほどそのままにして水中の不純物を飛ばす。
6焦を一人前パラパラと湯の中へ落としていく。
※欲張って蕎麦を沢山入れてしまうとうまく茹で上がらない
ざ焦を入れたことにより湯の温度が下がるので再沸騰するまで待つ。
※このとき不用意に箸などでかき回すと蕎麦が切れてしまうので注意
ズ栃騰したらすぐに蕎麦をあげる。“茹で過ぎ注意!”
※再沸騰時は吹きこぼれないよう火加減を調整
ξ篆紊納蠢瓩蕎麦のアクとぬめりを落とす。
※洗いすぎると蕎麦の風味が損なわれるので程々に
氷水で冷やしてしめる。
┐兇襪房茲蠖紊鮴擇襦
※素人の盛りつけにて・・・御免

盛付けはプロのそれと比較して美味そうとはいえないが、そこは目を瞑ることに。
まずは、何もつけずに蕎麦だけを一口。旨い!思わず笑みがこぼれてしまう。われながらうまく茹でられたようで、香り・味・腰ともに素晴らしい。これまで多くの蕎麦を食してきたが、こんなに旨い蕎麦にはそうそう出会えるものではない。更に箸は進み、蕎麦汁なしで一枚完食する勢いである。このときの感想を活字で表すならば「世の中、便利になったものだ・・・自宅にいながらこれほどの蕎麦が食せるとはなんと幸せなことか!」と真剣に思った。一枚目を半分くらい残したところで蕎麦汁に少々つけてみる。信州蕎麦に多くみられる出汁の香りが強いつゆである。この出汁は土佐の一本釣り鰹の本節と利尻昆布だけでとられているそうで、江戸前の蕎麦屋で広く使用されている宗田節などは使用していないとのことだ。また、かえしに使用している醤油も地元の蔵元から直接仕入れているとのこと。
蕎麦汁全体としての印象は、信州蕎麦の蕎麦汁としては丸くやや甘めな印象を受ける。というのは、一般的に信州蕎麦は蕎麦の香りと味が強いものが多いため、その蕎麦に負けない蕎麦汁を供することが多い。そのため蕎麦汁は出汁の香りが強く、比較的辛口に仕上げてあることが普通である。このような観点からみて、この蕎麦汁は試行錯誤を繰返し独自に研究開発されたものであるということが推測できる。が、江戸前蕎麦の蕎麦汁に慣れ親しんでいる私にとっては、熟成されたコクと旨味が物足りない感が否めない。
お次はすりおろしたわさびを少々入れて一口頂く。このわさびは素晴らしい。(先月、伊豆の修善寺へ出かけた際に、伊豆の名門遠藤わさび店にて天城の生わさびを購入してきたが、安曇野産のこちらの方がすっきり軽く清涼感溢れる辛さであるような気がする)新鮮であることは言うまでもないが、蕎麦汁にわさびを足すことにより、味全体に清涼感と甘みが広がり、蕎麦汁自体が別物に生まれ変わったような印象を受ける。そして一瞬遅れてやさしくわさびの辛味がツンと鼻に抜けるところがたまらなくよい。あっという間に完食してしまった。
この蕎麦は間違いなく旨い蕎麦である。繰り返しになるが、味・香り・腰の三拍子が見事に揃い、ほのかな甘みさえ感じる。こんな蕎麦には滅多にお目にかかれないし、これほど旨い蕎麦を自宅で食せるとは誠に幸せな時代であるとしみじみ思う。新蕎麦のでるころには必ずご当地へ赴き主人のつくる蕎麦を頂きたいものである。
最後になるが、もしこの蕎麦を食べようと思われた方がいたならば老婆心ながら進言したい。賞味期限は3日間と書かれてあるが、手元に届くまでに1日費やしている(長野⇒東京の場合)ので、到着した日とその翌日がこの蕎麦を美味しく頂けるタイムリミットである。しかし、蕎麦の極意は“三たて”である以上、極力届いたその日のうちに食することをお奨めしたい。ちなみに、私は残った蕎麦を翌日の朝にも頂いたが、やはり確実に風味が落ちていた。それでも、台所の棚の中で眠っている乾麺とは比べられないが・・・
●住 所/長野県松本市筑摩1-2-5
●電 話/0263-25-6579
●購入日/2007年9月5日(水)
●オーダー/6人前900g/つゆ180ml×3本/本わさび1
●会 計/5,350円(品代4,200円+送料等1,150円)
「世の中、便利になったものだ・・・」としみじみ実感することがある。
インターネットの普及により、多種多様な情報が入手できるようになったお陰で、わざわざ遠方まで足を運ばなくても各地の旨いものを取寄せ、それを自宅で吟味できるようになったからである。
食道楽である私はそのようなネットショッピングもよく利用しているが、現実には本当に「旨い!」と感じるモノに出会い、それを自信をもって友人に奨められるようなことは少ない。しかし、中には驚くほど旨いモノが存在する。今回は番外編として取寄せグルメの中からそのような数少ない旨いもののひとつとして信州家の蕎麦を取上げることにする。
自称、大の蕎麦好きである私は、旨い蕎麦を求めて数多くの蕎麦屋を食べ歩いてきた。取寄せという点においても、蕎麦処信州をはじめとした数々の名店と謳われる蕎麦を試してきた。だが、やはり取寄せの品となるとお店またはご当地にて供して頂く味とは比較にならない。理由は当然のことながら旨い蕎麦の極意は“三たて”にあるからだ。三たてとは文字通り、挽きたて、打ちたて、茹でたてのことであるが、取寄せの品ではそのうち二つには目をつぶることになる。更に、唯一残された“たて”である「茹で」ひとつとっても素人のそれとプロとでは勝負にならないことは明白である。そんなことは百も承知でありながらも、そこらのスーパーなどで手に入る不純物の混入したエセ蕎麦や風味の飛んでしまった乾麺などを食すならば、やはり手打ちの純生蕎麦を食べたいと思うことは蕎麦好きとしては至極健全な考えである。

上の写真を見ただけで、蕎麦好きの諸兄にはたまらなくこの蕎麦を食してみたいという衝動にかられるのではないだろいか・・・
この蕎麦は、名店ひしめく本場信州にあって安曇野産の蕎麦粉にこだわり、安曇野産の蕎麦粉100%で打たれた外一(そといち)蕎麦である。言うまでもなく、防腐剤や保存料、その他蕎麦に不要なものは一切使用していない。
外一とは、蕎麦粉10に対しつなぎ1の割合で打たれた蕎麦のことだ。一般には蕎麦粉8割につなぎ2割で打たれ、食感と喉越しのよい二八蕎麦や蕎麦粉100%で打たれる十割蕎麦(蕎麦粉自体はブレンドしているケースが多い)などが多いが、この蕎麦はそのどちらにも属していないと外一であると店主は訴える。
ご覧の通り、この蕎麦はやや粗めに挽かれており、細打ちだが形は均一ではない。蕎麦職人は‘細く形が均一に整った蕎麦を打てる技術をもった職人が一流である’との説もあるが、実際にこの蕎麦を食したならばそんな批評をする気は失せて無くなり、ただこの蕎麦の旨さに黙らされることになる。
※パッケージはこんな感じである

※中身(みごとな安曇野産本生わさびが一本ついてくる)

この蕎麦に限らず、純生手打ちの蕎麦は賞味期限が短い。クール便で配送されるとはいえ、長野から東京までの距離関係上、蕎麦が打たれてから手元に届くまでに丸一日経過することになる。ならば、風味が落ちないうちにさっさと頂いてしまうのが賢明である。
【そばを茹でる】
―衢している鍋のなかで最大のものにたっぷり水を張り沸騰させる。
∧騰したら鍋の蓋を取り、強火で30秒ほどそのままにして水中の不純物を飛ばす。
6焦を一人前パラパラと湯の中へ落としていく。
※欲張って蕎麦を沢山入れてしまうとうまく茹で上がらない
ざ焦を入れたことにより湯の温度が下がるので再沸騰するまで待つ。
※このとき不用意に箸などでかき回すと蕎麦が切れてしまうので注意
ズ栃騰したらすぐに蕎麦をあげる。“茹で過ぎ注意!”
※再沸騰時は吹きこぼれないよう火加減を調整
ξ篆紊納蠢瓩蕎麦のアクとぬめりを落とす。
※洗いすぎると蕎麦の風味が損なわれるので程々に
氷水で冷やしてしめる。
┐兇襪房茲蠖紊鮴擇襦
※素人の盛りつけにて・・・御免

盛付けはプロのそれと比較して美味そうとはいえないが、そこは目を瞑ることに。
まずは、何もつけずに蕎麦だけを一口。旨い!思わず笑みがこぼれてしまう。われながらうまく茹でられたようで、香り・味・腰ともに素晴らしい。これまで多くの蕎麦を食してきたが、こんなに旨い蕎麦にはそうそう出会えるものではない。更に箸は進み、蕎麦汁なしで一枚完食する勢いである。このときの感想を活字で表すならば「世の中、便利になったものだ・・・自宅にいながらこれほどの蕎麦が食せるとはなんと幸せなことか!」と真剣に思った。一枚目を半分くらい残したところで蕎麦汁に少々つけてみる。信州蕎麦に多くみられる出汁の香りが強いつゆである。この出汁は土佐の一本釣り鰹の本節と利尻昆布だけでとられているそうで、江戸前の蕎麦屋で広く使用されている宗田節などは使用していないとのことだ。また、かえしに使用している醤油も地元の蔵元から直接仕入れているとのこと。
蕎麦汁全体としての印象は、信州蕎麦の蕎麦汁としては丸くやや甘めな印象を受ける。というのは、一般的に信州蕎麦は蕎麦の香りと味が強いものが多いため、その蕎麦に負けない蕎麦汁を供することが多い。そのため蕎麦汁は出汁の香りが強く、比較的辛口に仕上げてあることが普通である。このような観点からみて、この蕎麦汁は試行錯誤を繰返し独自に研究開発されたものであるということが推測できる。が、江戸前蕎麦の蕎麦汁に慣れ親しんでいる私にとっては、熟成されたコクと旨味が物足りない感が否めない。
お次はすりおろしたわさびを少々入れて一口頂く。このわさびは素晴らしい。(先月、伊豆の修善寺へ出かけた際に、伊豆の名門遠藤わさび店にて天城の生わさびを購入してきたが、安曇野産のこちらの方がすっきり軽く清涼感溢れる辛さであるような気がする)新鮮であることは言うまでもないが、蕎麦汁にわさびを足すことにより、味全体に清涼感と甘みが広がり、蕎麦汁自体が別物に生まれ変わったような印象を受ける。そして一瞬遅れてやさしくわさびの辛味がツンと鼻に抜けるところがたまらなくよい。あっという間に完食してしまった。
この蕎麦は間違いなく旨い蕎麦である。繰り返しになるが、味・香り・腰の三拍子が見事に揃い、ほのかな甘みさえ感じる。こんな蕎麦には滅多にお目にかかれないし、これほど旨い蕎麦を自宅で食せるとは誠に幸せな時代であるとしみじみ思う。新蕎麦のでるころには必ずご当地へ赴き主人のつくる蕎麦を頂きたいものである。
最後になるが、もしこの蕎麦を食べようと思われた方がいたならば老婆心ながら進言したい。賞味期限は3日間と書かれてあるが、手元に届くまでに1日費やしている(長野⇒東京の場合)ので、到着した日とその翌日がこの蕎麦を美味しく頂けるタイムリミットである。しかし、蕎麦の極意は“三たて”である以上、極力届いたその日のうちに食することをお奨めしたい。ちなみに、私は残った蕎麦を翌日の朝にも頂いたが、やはり確実に風味が落ちていた。それでも、台所の棚の中で眠っている乾麺とは比べられないが・・・
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